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『群青の夜の羽毛布』 /山本 文緒

2011/07/19
映画『群青の夜の羽毛布』の原作本を読んでみました。

群青の夜の羽毛布 (文春文庫)
群青の夜の羽毛布 (文春文庫)山本 文緒

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丘の上でひっそり暮らす不思議な女性・さとるに惹かれていく大学生の鉄男。しかし次第に、母親に怯え、他人と上手く付き合えない不安定な彼女の姿に疑問を募らせていく。母娘三人の憎悪が噴出するときに見えてくる、戦慄の情景とは――。恋愛の先にある家族の濃い闇を描いて、読者の熱狂的支持を受け続ける傑作長編小説。

(文庫本の解説より転記しました)

大まかなストーリーは映画の流れと大体同じような感じです。映画は映画でとても良くできた作品だと思ったのですが、原作は原作でまた映画とはちょっとニュアンスなどが違う部分もあり、映画とはまた別の感覚で読ませてもらいました。

映画ではさとるのお父さんの描写があまりなく、後半になって急にお父さんの存在が浮き彫りになるような流れだったのですが、原作ではこのストーリー全体をさとるのお父さんのオーラが包み込んでいる、そんな印象を持ちました。

映画を観た時は、タイトルにあるこの「群青」という色は、さとるの心の闇を表現しているんだろうと直感的に感じられたのですが、原作を読み終えた今は、これはさとるのお父さんの心の闇でもあるのだ、ということに気付かされました。そして綿密には、さとるの家族全員の心の闇の色でもあるのかもしれません。

この話は、カウンセリングの先生と話をしている患者の会話で始まります。そして、このカウンセリングの会話は、ストーリーの合間にタイミング良く何度も出てくるのです。最初、このカウンセリングを受けているのは誰だろう?と思っていたのですが、読んでいるうちに話の内容からそれが誰であるのかが解ります。そして、それが実はとても重要な部分でもあったんですね。

映画ではあまり描写されていなかった父親の気持ち、そしてさとるは、なぜ「さとる」という男の名前を付けられたのか、さとるが家を離れられない理由、そういったことも原作ではわかります。

原作を読んでみて、映画のキャスティングがそれぞれイメージとピッタリだったことがよくわかりました。さとる役の本上まなみ、鉄男役の玉木宏、原作でもそのままピッタリ当てはまります。逆に、こんな難しいテーマを抱えたストーリーを、微妙にアレンジを加えながらも原作のイメージを変えずに映画化してしまったなんて、すごいなって今更ながら思いました。磯村一路監督、すごいです。

いろんな衝撃が詰まった、インパクトある一冊です。興味を持たれた方は是非読んでみて下さい


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09:00 ・【その他の著者】 | コメント(2) | トラックバック(0)
コメント
読みました♪
こんにちは。
紹介記事を読み、図書館から借りて読みました~。
とてもひきこまれるお話でした。
とても難しい人物像なので、どんなふうに映画では俳優さんが演じているのか気になります。
映画も観てみます♪
素敵な本に出会えて嬉しいです。2度読みしました。
Re: 読みました♪
杏さん、お久しぶりです!コメント嬉しいです^^

私の記事がきっかけで読んで下さったようで、嬉しいです~。
私は本より映画を先に観たのですが、どちらも良かったですよ。
オススメな作品です。

映画も是非是非ご覧になってみて下さいね♪

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