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映画 『真夏のオリオン』

2011/06/05
今日は、最近観た映画を紹介します。


『 きっと帰ると、オリオンの星に誓った。 』

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(ストーリー)
時は現代。
日本軍の潜水艦長だった祖父を持つ倉本いずみ(北川景子)のもとに、第二次世界大戦当時、米軍の駆逐艦長だった人物の孫娘から手紙が届く。その手紙には一枚の楽譜が添えられていた。それは、いずみの祖母・志津子が、船乗りたちが吉兆をもたらすと信じる真夏の空に輝くオリオン座に、祖父・倉本孝行への想いを託して書いた「真夏のオリオン」という曲だった。

日米が戦争状態にあった時代に、なぜこの楽譜が米軍人の手に渡ったのか、なぜ、60年以上に渡って保存されてきたのか。真実を知ろうと、いずみは祖父を知る唯一の生存者、鈴木(鈴木瑞穂)を訪ねる。

「私たちはみんな一生懸命だった。ただ、それだけです。でもあの夏、倉本艦長と共にした2週間を私は忘れたことはありません。」

鈴木は、64年前の夏、1945年8月の体験を語り始める---。


1945年 夏。第二次世界大戦末期の沖縄南東海域。
日本は、米海軍の燃料補給路を断つ目的により潜水艦部隊を配備していた。米海軍の侵攻を防ぐべく作戦に参加するイ-77の艦長、倉本(玉木宏)とイ-81の艦長、有沢(堂珍嘉邦)は海軍兵学校時代からの親友で、倉本と有沢の妹、志津子(北川景子・二役)とは互いに想いを寄せる仲だった。

日本軍の潜水艦部隊に立ち向かうのは、米軍駆逐艦パーシバル。艦長のマイク・スチュワート(ディビッド・ウィニング)は、日本軍の攻撃で弟を失っており、潜水艦撃沈に執念を燃やしていた。日本側の二重三重の防衛ラインを突破したパーシバルは、有沢のイ-88と対峙。有能な指揮官の有沢だったが、スチュワートの奇策に敗れてしまう。

イ-77は倉本の的確な指示のもと、米軍の輸送艦を撃沈する事に成功。だが、他の日本軍の潜水艦部隊とはすでに連絡が取れなくなり、潜水艦イ-77は、日本最後の砦となったことを知る。若き艦長、倉本とその部下たちは、知力と体力の限りを尽くして、一歩も引かずにパーシバルに立ち向かう。

楽譜がアメリカで保管されていた理由は? 真夏のオリオンが照らし出した戦いの結末とは?

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2009年6月13日公開。
池上司の「雷撃深度一九・五」を原作に、第二次大戦末期の日本潜水艦と米駆逐艦の壮絶な攻防戦、そして人間の絆を描くエンターテイメント超大作。


(主なキャスト)
倉本孝行(イ-77潜水艦艦長) ・・・・ 玉木宏
有沢志津子(有沢の妹)/倉本いずみ(倉本の孫、現代) ・・・・ 北川景子(二役)
有沢義彦(イ-81潜水艦艦長) ・・・・ 堂珍嘉邦
田村俊雄(イ-77水雷長) ・・・・ 益岡徹
中津弘(航海長) ・・・・ 吹越満
桑田伸作(機関長) ・・・・ 吉田栄作
坪田誠(軍医長) ・・・・ 平岡祐太
遠山肇(回天搭乗員) ・・・・ 黄川田将也
秋山吾朗(烹炊長) ・・・・ 鈴木拓(ドランクドラゴン)
鈴木勝海(水雷員) ・・・・ 太賀
森勇平(水雷員) ・・・・ 松尾光次
小島晋吉(水測員) ・・・・ 奥村知史
米海軍駆逐艦パーシバルマイク・スチュワート(艦長) ・・・・ デイビッド・ウィニング
現代鈴木勝海(現代) ・・・・ 鈴木瑞穂



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またまた、玉木宏主演の映画を観てしまいました今更ながら、結構映画に出てるんだな~って思いつつ、出演映画を探し出しては観ているところです。

本作品は、日本軍の潜水艦長だった倉本孝行を祖父に持つ倉本いずみ(北川景子)が、祖父を知る唯一の生存者、鈴木(鈴木瑞穂)を訪ねるシーンから始まります。鈴木が、当時の話をし始めてすぐ、いきなり当時の緊迫した戦闘場面のシーンが始まり、それがまたかなり緊迫した状況なものですから圧倒されてしまい、おぉっ!とビックリさせられました。

戦争の映画ですから、魚雷を撃ち込んだり、潜水艦が攻撃を受けてダメージを受けるシーンなど多々出てきますが、いずれも戦闘シーンが結構リアルで迫力もあり、重要な場面でもあったりするので必然的に見入ってしまいますね。映画の見どころでもあると思います。

映画のシーンのほとんどは、潜水艦セットの中に入りっきりで行われたとのことで、当然、撮影スタッフも潜水艦のセットの中に入っての撮影だったと思われ、潜水艦という限られた狭い空間の中での緊迫した空気が映像からも感じられました。閉所恐怖症の人にはちょっと観るに耐えないかも知れませんね。

映画のタイトルにもなっている「真夏のオリオン」とは、倉本(玉木宏)の恋人、志津子(北川景子・二役)が、お守りとして彼に手渡したオリジナルの楽譜のタイトルのこと。冬の星座であるオリオンが真夏に輝けば、それは船乗りにとって吉兆となるとのこと。その楽譜の下には、こんなメッセージが添えられているのです。

Oh Orione!
 Guida il mio amato!
 Che non possa sbagliare
 la strada di ritorno!


 (訳: オリオンよ、愛する人を導け 帰り道を見失わないように) 


志津子が倉本が無事に生きて帰ってくることを願っての言葉なのですが、これが劇中ではかなり重要な場面で出てきます。

イ-77の戦闘員はみんな若いんですよね。玉木宏が演じる倉本艦長も玉木宏の実年齢ぐらい(20代後半)の設定だと思うのですが、部下に指図する艦長の役にしては貫禄が足りないのでは?と思いつつ観ていたのですが、途中から気付かされるのです。倉本という人間の、素晴らしさに。倉本は、冷静沈着で人情に厚く、人間魚雷「回天」を一度も使わなかった実在の艦長をモデルにしているとのこと。

倉本はどんな窮地に陥っても声を張り上げたりしないんです。倉本の存在がこの緊迫した戦争という特異な状況下に置いても、「人としての心」を感じさせ、すごく良かったです。倉本演じる玉木宏の落ち着いた低音の声が、倉本という人間の声と違和感無く重なり、なるほど、これは玉木宏のキャスティングで正解だったんだなと感じさせてくれました。

「軍人は男らしく命令するものだと思ってました。でも緊迫した時ほどゆっくり話した方がミスが起こりにくいんだそうですね。ただ、鋭さが全然ないとベタッとしちゃう。バランスが難しかった」 とは、インタビュー時の玉木宏の言葉。倉本は、部下に威張り散らしたり、声を張り上げて指示することは無かったわけです。だから艦長としての貫禄よりも人間としての温かみを感じさせる演技をしていたわけなんですね。

倉本の親友である有沢艦長の役は、なんか見たことあるな~と思っていたら、ケミストリーの堂珍嘉邦だったんですね。この映画が映画初出演だったらしいのですが、とても初めての映画とは思えないぐらい自然な演技で、歌で食えなくなっても、役者として食っていけるんじゃないかってぐらい、演技が上手でした~。

倉本と有沢の印象的なシーンとしては、有沢が乗っていたイ-81潜水艦が米軍に攻撃されて海底へ沈んでしまい、それを助けようと最後に交信が出来た位置まで、倉本が乗るイ-77潜水艦がやってくるんですね。イ-81の姿は見えないのですが、かすかに聞こえる金属音・・・・モールス信号を確認するわけです。酸素量が減り、意識がもうろうとしながらモールス信号を打ち続ける有沢と、それに答えてモールス信号で返事をする倉本のシーンは、お互いの辛い心情が垣間見え、すごく印象深いシーンに仕上がっています。

このモールス信号で有沢から最後のメッセージを受け取った倉本は、強い思いを胸に敵艦に戦いを挑みます。とはいえ、敵艦に攻撃され、イ-77も相当なダメージを受けるわけですが・・・・。

時間と共に被害は拡大し、酸素残量が残り1時間となってしまったイ-77。人間魚雷「回天」での攻撃を志願する特攻隊員たちを倉本は説き伏せ、やがて最後の攻撃を決意するわけです。残された魚雷は1発だけ。攻撃のチャンスも1回だけ。倉本は、“真夏のオリオン”の楽譜を胸に、起死回生の策に挑むわけですが、このシーンもまたとても印象的です。

人間魚雷「回天」の特攻隊員に向かって倉本が言った、「おれたちは死ぬために戦ってるんじゃない。生きるために戦ってるんだ」 という言葉がすごく心に残りました。戦争映画は何本か観たことがありますが、ほとんどの戦争映画が戦死することを名誉として、自ら死を志願したりする場面や描写が多い中、この映画では「生きること」を選んでおり、自らを犠牲にして戦おうとする姿勢に対して「(命が)もったいない」と表現しています。こういうセリフから、当時の人間も現代の人間も、同じ気持ちを持った人間であることを感じさせてくれ、今までの戦争映画とは少し違うベクトルを持ちあわせた映画だなという印象を受けました。その後のラストに向けても、敵対している相手も同じ人間なんだと思わせてくれます

そうそう、おまけとして。映画の序盤のシーンですが、もしかして「のだめカンタービレ」の千秋先輩を意識しました?というようなセリフが、倉本(玉木宏)のセリフで2回ほど出てきて、思わずニヤニヤしてしまいました。それがどういうセリフなのかは、観てからお楽しみと言うことで

この映画は2009年6月に公開されたのですが、同年7月には 「MW-ムウ-」、同年12月 には「のだめカンタービレ 最終楽章 前編」が公開されており、もしかしたら、映画の撮影を掛け持ちしていた可能性大ですよね。玉木宏にとってこの年の作品は、役者として磨きが掛かった年の作品なのでは?と思います。ちなみに、玉木宏の体重ですが、「真夏のオリオン」の撮影時はなんと56kgぐらいだったそうです。 確か「MW-ムウ-」のインタビューの時、体重を7キロも絞って役作りしたと語っていたようですので、「真夏のオリオン」の撮影時からの流れで体重を絞ったのかなと思います。戦時中の役とはいえ、身長180cmで56kgまで痩せるとは、スゴイですよね。

原作本はこちらになります。
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そしてこちらが、映画のストーリーに沿った内容の本になります。
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この映画、機会があれば是非ご覧になってみて下さい♪



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