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『水筒 -ひめゆり学徒隊戦記-(上)(下)』 / 新里堅進

2010/11/12
ひめゆり学徒のことを知りたい方には必読本だと思います。

水筒―ひめゆり学徒隊戦記 (上)
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水筒―ひめゆり学徒隊戦記 (下) 沖縄決戦―血に染まった珊瑚の島 白梅の碑 (戦場彷徨編) 白梅の碑 (野戦病院編)


「ひめゆり学徒をテーマにした本を紹介して欲しい」との依頼(!)を受けたのですが、私自身、その類の本は読んだことがなかったので近所の図書館にリクエストして取り寄せてもらって読んでみました。おそらく、文章で書かれていても悲惨な状況が伝わってくるとは思いますが、これは漫画になっていますので、視覚的にも状況がリアルに伝わってきます。

ひめゆり学徒隊について、私の知識があまりにも乏しいため、ちょっと検索して調べてみました。
ひめゆり学徒隊(ひめゆりがくとたい)は、1944年12月に沖縄県で日本軍が中心となって行った看護訓練によって作られた女子学徒隊のうち、沖縄師範学校女子部と沖縄県立第一高等女学校の教師・生徒で構成されたものの名前だそうです。

名前の「ひめゆり」は花の「ひめゆり」ではなく、沖縄県立第一高等女学校(一高女)の学校広報誌の名前「乙姫」と沖縄師範学校女子部の学校広報誌の名前「白百合」を併せて「姫百合」という名称が由来とのこと。

米軍の沖縄上陸を目前に控えた1945年3月23日、両校の女子生徒222人と引率教師18名の合計240名からなる学徒隊は、沖縄陸軍病院の看護要員として動員(強制ではなく志願)されました。しかし、敗色濃厚となった6月18日に突然解散命令が出され、翌日の6月19日をはじめとする約1週間の間に多数の犠牲(死亡者のうち実に80パーセントがこの間に集中)を出したそうです。

この本では、上下巻にわたって学徒隊の一部始終と言っても過言ではない当時の状況が生々しく描かれています。グロい場面がいくつも出てきますので、正直、子どもが読むには漫画とはいえかなり刺激が強いように思います。実は私、お昼ご飯を食べながらこの本を読んでいたんですが、読んでいるうちに食欲が無くなったほどです。

地獄のような野戦病院の実状。危険に迫られ病院が引っ越しする際には、移動できない重傷人をその場に残し、劇薬入りスープを飲ませた後、陸軍病院の壕ごと爆破。防空壕の中では、「子どもの泣き声がうるさい」「アメリカ軍に見つかるじゃないか」と母親に子を殺せと迫る人々の恐ろしい目・・・辛い状況下でも学徒隊と先生との間の深い絆が、なんとか生き抜こうと必死な様子と共に描かれています。住民をも巻き込んでの激しい戦闘、これを読んだだけでも想像を絶する過酷な状況だったのだなと伝わってきました。

生き残った人たちがいたからこそ、この事実が後世に伝えられたわけで、こういった事実は決して忘れられてはいけないことなのだということを感じました。私の中では沖縄は、観光地としてのイメージが大半を占めていましたが、この事実を知ってからは、沖縄を見る目が変わりました。



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12:14 ●漫画・コミック | コメント(3) | トラックバック(0)
コメント
NO TITLE
さっそくのご紹介有難うございます。なんか嬉しいです。

昨日仕事が早く終わったんで図書館寄って探してみたんですが、残念ながらありませんでした。動画では刺激が強すぎるんで、マンガになっているこの本は子どもにもちょうどいいなと思っていました。

代わりに、「ひめゆりの沖縄戦 -少女は嵐のなかを生きた」(岩波ジュニア新書)を借りてきました。これから読んでみます。ひめゆり関連の戦争手記は多数出版されているんですが、小学5年の娘に伝えるのに丁度いいのが難しいですね。
NO TITLE
本当に悲惨な状態であった沖縄戦を知ることができると思いました。

10月に仕事で沖縄行った時に、ひめゆり平和祈念資料館にもプライベートで立ち寄りました。
資料館前には、ガス弾攻撃によって多くの犠牲者がでた伊原第三外科壕(ひめゆりの洞くつ)が再現されており、亡くなった方の叫び声が聞こえてきそうでした。
資料館には、壁面にかけられた200余名の犠牲者(学徒と教師)の遺影がある鎮魂の空間があり、一人一人に手をあわせてきました。

長崎・広島の原爆とともに『決して忘れてはいけない日本の歴史』であり、『日本人として』知っておくべきだと思いました。
Re: NO TITLE
けむさん、コメントありがとうございます!
週末はコメントできないことが多いので、お返事が遅れてしまいましたi-201

> 昨日仕事が早く終わったんで図書館寄って探してみたんですが、残念ながらありませんでした。

「水筒」は、うちの近所の図書館にも蔵書が無くて、リクエストして近隣の図書館から取り寄せてもらって読ませてもらいました。リクエストが多ければ蔵書にするらしいのですが、あまり好んでは読まれない本なのかな?なんて思います。よほど興味を持たない限り手にとってもらえない本なのかもしれませんね。

ひめゆり関連の動画もちらっと見ましたが、確かに刺激が強いですね。
「水筒」もかなりリアルに表現されているので、動画並みの刺激かもしれません。

> 「ひめゆりの沖縄戦 -少女は嵐のなかを生きた」(岩波ジュニア新書)

こちらは読んだいませんが、本のタイトルだけでも戦争の悲惨さが伝わってくるような気がします。

>小学5年の娘に伝えるのに丁度いいのが難しいですね。

そうですね・・・なんかのきっかけ(テレビなどで戦争の話題を観たとか)があって、
娘さんが「もうちょっと戦争について知りたい」という気持ちが沸いてからの流れであれば、
多少刺激が強い動画や本でも大丈夫かも、なんて思います。

うちの息子は、結構早い時期に戦争に興味があって、5才の時に「はだしのゲン」を
読んでましたんで、興味ときっかけがあれば、どんな形であれきっと伝わるんじゃないかなと思います。
ただ、うちの子の場合、戦車と戦闘機に興味があっただけのような気がしますんで、
頃合いを見計らって、違う角度で戦争の悲惨さを伝えたいなと思っています。

> 長崎・広島の原爆とともに『決して忘れてはいけない日本の歴史』であり、『日本人として』知っておくべきだと思いました。


全く同感です。子ども達に戦争の悲惨さを周知して欲しいのと同時に、私自身もまだまだ
知らないことが多いというのも事実ですし、少しずつそういった本や動画なども観ていきたいと思います。

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