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『おおきな木』/シェル・シルヴァスタイン/訳 村上春樹 

2016/11/27
おおきな木
おおきな木シェル・シルヴァスタイン Shel Silverstein 村上春樹

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ほんだきんいちろうさん訳の「おおきな木」を読んだ後に、村上春樹さん訳のこちらの絵本を読みました。同じ絵本なのに、訳者が違うと微妙にニュアンスも違ってくるんですね。

ほんだきんいちろうさん訳の絵本では、リンゴの木は男性のイメージで読んだのですが、こちらの絵本では、口調が女性になっています。あとがきを読んだところ、原文では木は「彼女」と書かれているそうです。母性としての木だったんですね。

木から与えられてばかりの少年の姿を見ていると、ふと自分の行いはどうだろう?と思わずにはいられません。親にしてもらったことは多々あっても、親に何かしてやれたことは果たして幾つあったでしょうか?

少年の転機と言える時に、身を削って力になってくれる親としての木、見返りを求めない無償の愛に頭が下がる思いがしました。

そして、木の愛をひたすら受け入れるだけの少年の姿。年老いて疲れ果ててしまった少年にとって、与えるだけの愛が果たして良かったのか悪かったのか。疑問が残ります。けれど最後、木に与えることを求めなかった少年の姿に、木は本当の幸せを初めて心から感じたのではないでしょうか。

読めば読むほどいろんな解釈の仕方が沸々と沸いてきて、全く不思議な奥深い絵本だと思います。


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08:00 ・心に響く・考えさせられる絵本 | コメント(0) | トラックバック(0)
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