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『車のいろは空のいろ 春のお客さん』/あまんきみこ

2016/11/18
車のいろは空のいろ 春のお客さん (新装版 車のいろは空のいろ)
車のいろは空のいろ 春のお客さん (新装版 車のいろは空のいろ)あまん きみこ 北田 卓史

ポプラ社 2000-04
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シリーズ2作目になります。
空色のぴかぴかのタクシーの運転手さんが、さまざまなお客を
乗せた時の不思議なお話が幾つか集まり、1冊の本になっています。
タクシーの運転手、松井五郎さんも元気です(笑)

前作にもありましたので、動物をタクシーに乗せてしまう流れは、
さほど驚かなかったのですが、「やさしいてんき雨」のような、
松井さん自身が動物に間違われるとか、「虹の林のむこうまで」の
ような、白鳥の気持ちを代弁したようなストーリー、はたまた
雲の妖精?と思われる子を乗せたり、人間のお客を乗せての
不思議エピソード、話の展開が想像を超えていてとても面白く
読ませてもらいました。

1つのお話が15~20ページと長すぎないので、テンポよく
区切って読み切れるのと、そのたびに新しいお話が始まるのですが、
キツネにつままれたようなストーリーが多いので、常に想像力を
掻き立てられ、途中で飽きさせない不思議な魅力があります。

松井さんのお客さんは、人間だけではありません。
動物や虫、人形におもちゃ、時には幽霊?妖精?と思われる
お客さんまで乗せてしまったりします。
動揺をするものの、分け隔てなくタクシーに乗せて送り届ける
松井さんの人柄、それがこの本の一番の魅力なんだと思います。



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『ちいちゃんのかげおくり』 / あまんきみこ

2016/09/17
夏の夜の空襲で家族と離れ、一人ぼっちで町をさまよう、ちいちゃん。
悲惨な戦争の陰に、小さな命を閉じた女の子の姿を静かに描いた絵本。


ちいちゃんのかげおくり (あかね創作えほん 11)
ちいちゃんのかげおくり (あかね創作えほん 11)あまん きみこ 上野 紀子

あかね書房 1982-08
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ある日の空襲で、お
母さんとお兄ちゃんと
はぐれてしまった、ちいちゃん。

知らないおじさんや
近所のおばさんが、
ちいちゃんを助けられる
タイミングはあったはずなのに。

けれども、
ちいちゃんとお母さんの
再会を見届ける前に、
みんな立ち去ってしまうのです。

みんなが
自分のことで精一杯。
たった1人、
お母さん、お兄ちゃんとの
再会を待つちいちゃんの
唯一の心の支えは、
家族でやった「かげおくり」でした。

この絵本には、
戦争を責めるような言葉は
一つも出てきません。

けれども、
ちいちゃんを通して、
こんなに小さな子どもをも
巻き込んでしまう戦争とは
如何なるものか、ということが
しっかりと伝わってきます。

現実に、
このちいちゃんのように
誰にも気付かれずに
亡くなった方が大勢いたこと。

そして、その一人ひとりに
様々なドラマがあって、
戦争さえなければ
続くはずだった未来が、
その人の命と共に
消え去った事実を想像し、
胸が痛みました。

表紙絵のちいちゃんの、
可愛らしくも寂しげな表情が
全てを物語っています。

「かげおくり」が、
子ども達にとって
楽しい遊びとなりますように。

未来の子ども達が、
明るい表情で素晴らしい未来を
切り開いていけますように。

戦争のない世の中を、
願わずにいられません。

シンプルながら、
強いメッセージを感じる1冊です。


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『ちびっこちびおに』 / あまんきみこ

2016/08/24
ちびっこちびおに (日本の絵本)
ちびっこちびおに (日本の絵本)あまん きみこ 若山 憲

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鬼の子「ちびおに」が、
人間の子ども達と
どうしても遊びたくて、
人間のフリをして
幼稚園へ行くお話。

正体がばれると大変なので、
絶対に洋服は脱がないように
とお母さん鬼に言われるのですが・・・

ちびおには、
とても優しい鬼の子。

後先考えずに
洋服を脱いでしまう場面では、
どうなるのかと思ったのですが、
その後の様子にホッとしました。

どうやら子どもの世界では、
鬼も人間も関係なかったようです。
偏見のない目で
見ることができる子ども達。

そんな子ども達の世界を
とても上手く表現されているな、
と思います。

そして、
こういう関係を築ける子ども達を
とても羨ましく思いました。

大人も見習わなくちゃいけませんね。
読んだ後、
優しい気持ちになれる一冊です。


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『おにたのぼうし』 / あまんきみこ

2014/02/01
今回もまた節分に関連した絵本をご紹介します。

おにたのぼうし (おはなし名作絵本 2)
おにたのぼうし (おはなし名作絵本 2)あまん きみこ 岩崎 ちひろ

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かたあしだちょうのエルフ (おはなし名作絵本 9) サーカスのライオン (おはなし名作絵本 16) きつねのかみさま (絵本・いつでもいっしょ) 王さまと九人のきょうだい―中国の民話 (大型絵本 (7)) きつねのおきゃくさま (創作えほん)


小さな黒鬼の子ども、
それが「おにた」です。

「鬼」と聞くと、
悪いものっていう
イメージがありませんか?

「にんげんって おかしいな。
おには わるいって、
きめてるんだから。」

という、おにたのセリフ、
その言葉にハッとしました。

そうそう、先入観って
間違っていることもあるんです。

気の良いおにたですが、
豆まきをされたら
逃げ出すしかありません。

外へ出たおにたは、
病気のお母さんと
2人暮らしをしている
女の子の家に
こっそり入り込みます。

そこで、女の子が何も
食べていないことを知り、
おにたは
人間の男の子に変装し、
食べ物を届けるのですが・・・

悲しいかな、おにたは
そこでも人間の
「先入観」に
打ちひしがれるのです。

女の子の為に、
自らが黒豆となった
おにた。

おにたが最後に
感じたのは、
人間への失望?
それとも・・・

「先入観」という
色眼鏡をかけている限り、
真実は見えてこない
ということを、
とても上手に表現した一冊。

これを読んだら、
節分の豆まきも
ちょっと躊躇してしまいそう。

真実を見る目を、
是非持ちたいものです。

いわさきちひろさんの絵が、
優しいおにたの
雰囲気にぴったりでした。


※小学3年生の国語の教科書(三省堂)掲載作品です。




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『車のいろは空の色(1)白いぼうし』 /あまん きみこ

2012/07/13
うちの息子は、小5になった今でも生き物大好きなんです。 そんな息子が2、3週間ぐらい前かな・・・学校帰りにアゲハの幼虫を見つけてきました。当然のように、飼うことに。幸い、家の近くに、アゲハの幼虫が大好きな柑橘類の木が1本生えているので、そこから葉っぱを毎日もらってきて与え、数日前に無事、さなぎになりました。

さなぎになってから、数日経った今朝。目が覚めて、いつものようにベランダの窓を開けたら、なにやらパタパタと物音が。アゲハが、成虫になっておりました 羽化の瞬間を見られなかったのが残念。 今日は久しぶりに良い天気だったので、家族全員で見届けながら、すぐに放してやりました。写真を撮り忘れてましたが

まあ、ここ数年は毎年、アゲハの幼虫を飼育しては外へ放すということをやっているので、恒例行事みたいなものですが、さなぎから蝶が出てきた時は、毎回、感動しますね。蝶は、完全変態だからですかね。カマキリも毎年のように飼育してますが、ヤツは不完全変態の為、幼虫の頃から成虫と同じ形のままなので、成虫になっても、感動が半減のような気がします。でも、ちゃんと成虫になるまで育てたぞ!!という感動はありますけど。


ということで(?)、今日は、こんな本をご紹介。お話の中に、チョウが出てきます。

車のいろは空のいろ 白いぼうし (新装版 車のいろは空のいろ)
車のいろは空のいろ 白いぼうし (新装版 車のいろは空のいろ)あまん きみこ 北田 卓史

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車のいろは空のいろ 春のお客さん (新装版 車のいろは空のいろ) 車のいろは空のいろ 星のタクシー 先生のつうしんぼ (偕成社文庫 (2077)) つるばら村のパン屋さん (わくわくライブラリー) ぼくは王さま (新・名作の愛蔵版)


息子の使っている小4の国語の教科書に掲載された作品が入っているということで、読んでみました。空色のぴかぴかのタクシーの運転手さんが、さまざまなお客を乗せた時の不思議なお話が幾つか集まり、1冊の本になっています。

運転手さんの名前は「松井五郎」。本当にいそうなシンプルな名前に思わず笑ってしまいましたが、読み進めるうちに不思議な世界感が繰り広げられ、ついつい読みふけってしまいました。

松井さんは特別な能力を持っているわけではありません。そんな彼が体験する様々な出来事は、なんだか本当にありそうな、なさそうな、身近なことが題材になっているだけに、ドキドキ・ワクワクさせてくれ、とても想像をかき立てられる一冊です。

実はこの本、私が読もうと部屋に置いていたところ、いつの間にか息子が読み始めていて、「これ、面白い!」とシリーズ3冊をほんの2日ほどで一気読みしていました。ここのところ漫画しか読まない息子に正直どうしたものかと思っていたのですが、本当に良い作品に巡り会えば、こんなふうに童話でも夢中になって読んでくれるものなんですね。心底、あまんさんの作品はすごい!と思わずにいられませんでした。

タクシーの運転手松井さんを通して、動物の気持ちや虫の声が聞こえてきたり、松井さんの人柄を通して心温まるほんわかした気持ちを味わえたりするのが、この本の魅力なのではと思います。我が家では「もりたろうさんのじどうしゃ」シリーズでお馴染みの、北田卓史さんが絵を担当されているのも息子には入りやすかったのかも。この作品は、あまんさんの最初の童話集なんだそうです。大人にもおすすめの一冊です。





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