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『おおきなやかたのものがたり』/青山邦彦

2018/01/22
おおきなやかたのものがたり
おおきなやかたのものがたり青山 邦彦

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大きな館からの目線で描かれた絵本です。

毎日盛大なパーティーが開かれるほど立派だった館。
ところが時代の流れと共に衰退し、改築されては
いろんなことに利用されていきます。
終いには、火事に遭ってしまい・・・
最終的に、館が落ち着いたカタチとは??

建築設計の仕事の経験がある作者だけあって、
建物の描写は細部まで細かく描かれており、
かなりの見応えがあります。

館の全貌をよく見てみると、立派なヒゲをたくわえた
老紳士のような表情が見てとれて、建物の気持ちを
描写するに当たり、館を擬人化したかったのかなと感じました。

最初に描かれた館より、最終ページの館の方が、
優しくニッコリと微笑んでいるように見えるのは
私だけでしょうか。

建物を見る目が変わりそうな、素敵な一冊です。

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14:07 ・心に響く・考えさせられる絵本 | コメント(0) | トラックバック(0)

『ハグくまさん』 / ニコラス・オールドランド

2017/11/30
ハグくまさん (人生を希望に変えるニコラスの絵本)
ハグくまさん (人生を希望に変えるニコラスの絵本)ニコラス・オールドランド 落合恵子

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「ハグくま」なんて、かわいらしいネーミングですよね。

ハグくまさんには、誰かに会うと
抱きしめたくなる癖(習性?)があります。

ある日、大好きな木を切り倒しに来た人間に対して、
困ったハグくまさんがしたこととは・・・?

きっと全ての問題を解決してくれるのは、
ハグくまさんのような優しい気持ち、そして
相手を思う、思いやりの心なのでは?と思います。

これを読むと心がとても優しくなれますね。
子どもだけではなく、大人にも是非読んで欲しい一冊です。


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12:00 ・心に響く・考えさせられる絵本 | コメント(0) | トラックバック(0)

『うまれかわったヘラジカさん』/ニコラス・オールドランド

2017/09/04
うまれかわったヘラジカさん (人生を希望に変えるニコラスの絵本)
うまれかわったヘラジカさん (人生を希望に変えるニコラスの絵本)ニコラス・オールドランド 落合恵子

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濡れるのが嫌い、
強い風が嫌い、
寒いのが嫌い。

だから、
いろんな経験をしたことがない
ヘラジカさん。

「ぼくって ほんとに 
このままで いいのかなあ」

ふと思ったそういう気持ちが、
ヘラジカさんの心にとても大きな
気持ちの変化をもたらします。

気持ちが変わると、
行動まで変わるんですよね。

1つずつ小さな壁を越えて、
いろんな経験をしていく様子は、
読みながら
応援せずにいられませんでした。

自分を変えるためには、
自分自身が行動を起こさなくては。

「なんにも わからないなら 
なんでも やってみよう」

そういうヘラジカさんの思い、
それは読者の背中をも
押してくれているような気がします。

子どもに限らず、
大人が読んでも勇気をもらえそうな
素敵な一冊です。


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11:09 ・心に響く・考えさせられる絵本 | コメント(0) | トラックバック(0)

『あのひのこと――Remember March 11,2011』/葉祥明

2017/03/11
あのひのこと――Remember March 11,2011
あのひのこと――Remember March 11,2011葉祥明 絵・文

佼成出版社 2012-03-15
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東日本大震災で
津波を体験した少年が
主人公のお話。

読みながら、
テレビから流れていた
ニュース映像が
脳裏に甦ってきて、
「あの日」のことを
思い出しながら読みました。

あの震災を体験した人の数だけ、
いろんなドラマがあったことでしょう。

津波の被害にあった少年が、
それでも海が好き、という
気持ちを持ち続ける姿が、
困難に負けずに
前向きに立ち向かう、
復興への思いを
表現しているのだと思います。

テレビの映像で、
実際に津波にあった場所や
避難所の様子などを
さんざん見ていましたので、
正直、
この絵本の描写だと
上っ面だけで
小綺麗に描かれているように感じ、
「もっと酷い状況だったでしょう?」
とツッコミたくなりました。

東日本大震災を知らない人達が
これを読んだ時、
こういう綺麗な描写で
少年の深い悲しみや辛い現実を
感じてもらえるかどうかは
正直疑問です。

いろんな思いを抱えた上で、
それでも前向きに
生きていこうとする姿を
もっと強調して欲しかったです。

英語での表記もありますので、
世界中の人に読んで欲しい
とのことなのだと思います。

だとしたら尚更、
もっとリアルな厳しい現状を
表現するべきだったのでは?
と思います。


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『明るいほうへ』/金子みすゞ

2017/02/24
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明るいほうへ―金子みすゞ童謡集 (JULAの童謡集シリーズ)金子みすゞ 高畠純

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個人的には、金子 みすゞさんの詩といえば、「わたしと小鳥とすずと」という詩が好きで覚えていたのですが、なぜかその他の作品にお目に掛かる機会が無く、テレビのCMに器用されたことで着目することとなりました。

気童謡集は全部で3冊あるらしく、これは2冊目になるようです。こちらには、CMで使われていた「こだまでしょうか」は収録されていませんが、初めて金子みすゞさんの詩をたくさん読んでみて、すごく優しい気持ちになれました。

小さな子どものような視点から作られたような作品もあれば、現実を淡々と見せつけるような作品もあり、優しい思いに溢れた作品もあれば、悲しさを表現した作品もあります。これが全部1人の方が作った作品なんだと思うと、そこから「金子みすゞ」はどんな人だったんだろう?と想像せずにはいられません。是非手元に置いておきたい一冊です。



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『じっちょりんのあるくみち』/かとうあじゅ

2017/01/28
じっちょりんのあるくみち
じっちょりんのあるくみちかとう あじゅ

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じっちょりんとは、
花びら、葉っぱ、花粉、蜜を
食べて生きている
小さな生き物のようです。

でも、種だけは食べません。
種を集めていろんな場所に
種まきをしている姿に、
思わずほっこりさせられます。

時々、
「なんでこんなところに!?」
という場所に植物が
植わっていることがありますが、
なるほど、
「じっちょりん」の仕業だったんだ
と思うと納得してしまうのは
私だけではないはず。

じっちょりんを見たことがないのは、
きっと彼らが隠れるのが
得意だからなんでしょう。

彼らが植えているのは、
ハルジオンやカタバミといった、
いわゆる雑草と呼ばれるような
植物の種。

決してメインにはなれないけれど、
たとえ誰も目に留めないような
場所であっても、
心をほっこりさせてくれる
小さな花を咲かせてくれます。

私は、道ばたに咲いている
そんな雑草が大好きなのですが、
こんな風に雑草に着目してくれた
この絵本に感謝、感謝です。

描かれた雑草の名前も
ちゃんと明記されているのが
嬉しいですね。

じっちょりんは、
本当に存在している!?
と思わせてくれる、
想像力をかき立てられる
素敵な一冊だと思います。



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『大きな木のような人』/いせひでこ

2017/01/13
大きな木のような人 (講談社の創作絵本)
大きな木のような人 (講談社の創作絵本)いせ ひでこ

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30年以上旅をし、本を読み、
世界中の木と人々の関係を
研究してきた「わたし」と、
植物園へ通い続ける
女の子「さえら」の
ひと夏の交流のお話。

花を引き抜いてしまった
「さえら」に、「わたし」は、
ひまわりを種から
育ててみることを勧めます。

植物園のあちこちに
出没する「さえら」。
最初こそ問題児扱いでしたが、
次第に植物園の一員として
受け入れられます。

読み始めてすぐ、

「人はみな心の中に、
一本の木をもっている。」

という一文が出てきます。
最初はなんの脈絡もない
一文のように思えたのですが、
何度か読み返すうちに
ふと感じるものがありました。

いろんな解釈が
あるとは思いますが、
この一文を挟んで
「さえら」との思い出が
描かれていることから、

「わたし」の心の中にある
一本の木に
「さえら」との思い出が
深く刻まれているよ、
ということなのかな?と
私は感じました。

やがて、「さえら」との
別れの時が静かに訪れます。

「さえら」の育てたひまわりが
しっかりと根をおろし育ったように、
「さえら」の心の中の木も
「わたし」と出会ったことで
成長したことが伺え、
不思議な気持ちになりました。

別れの時まで「さえら」を
優しく見つめ続けた「わたし」。
それはまさに
「大きな木のような人」でした。

木と人の心。

木に対してこんな風に
感じたことが無かったので、
とても新鮮でした。

おそらく、一度読んだだけでは
理解できない絵本だと思います。

是非
何度も読み返してみて下さい。
毎日植物園へやって来た
「さえら」のように。

読めば読むほど、
味わい深くなる一冊です。


★著者 いせひでこ さんとは?

伊勢 英子(いせ ひでこ) 1949年5月13日生まれ 日本の絵本作家。
夫はノンフィクション作家の柳田邦男。
38歳頃、眼の疲労から右目の網膜剥離を患い、今はほとんど見えないらしい。

こんな映画を発見!
ヒューマンドキュメンタリー映画 『いのちのかたち −画家・絵本作家 いせひでこ−』




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『おおきな木』/シェル・シルヴァスタイン/訳 村上春樹 

2016/11/27
おおきな木
おおきな木シェル・シルヴァスタイン Shel Silverstein 村上春樹

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ほんだきんいちろうさん訳の
「おおきな木」を読んだ後に、
村上春樹さん訳の
こちらの絵本を読みました。

同じ絵本なのに、訳者が違うと
微妙にニュアンスも違うんですね。

ほんだきんいちろうさん訳の
絵本では、リンゴの木は
男性のイメージなのですが、
こちらの絵本では、口調が
女性になっています。

あとがきを読んだところ、
原文では、木は「彼女」と
書かれているそうです。
母性としての木だったんですね。

木から与えられてばかりの
少年の姿を見ていると、
ふと自分の行いはどうだろう?
と思わずにはいられません。

親にしてもらったことは
多々あっても、
親に何かしてやれたことは
果たして幾つあったでしょうか?

少年の転機と言える時に、
身を削って力になる
親としての木、
見返りを求めない
無償の愛に
頭が下がる思いがしました。

そして、木の愛をひたすら
受け入れるだけの少年の姿。

年老いて疲れ果た少年にとって、
与えるだけの愛が果たして
良かったのか悪かったのか、
疑問が残ります。

けれど最後、
木に与えることを求めなかった
少年の姿に、
木は本当の幸せを
初めて心から
感じたのではないでしょうか。

読めば読むほど
いろんな解釈の仕方が
沸々と沸いてきて、
全く不思議な
奥深い絵本だと思います。


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『おおきな木』/シェル・シルヴァスタイン

2016/11/24
究極の無償の愛

おおきな木
おおきな木シェル・シルヴァスタイン Shel Silverstein

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1本のリンゴの木が
1人の人間に
限りない愛を捧げる
美しくも悲しい物語。

リンゴの木が大好きで、
毎日やって来ては
遊んでいくちびっこ。

やがて大人になるにつれ、
木を訪れる回数が減り・・・

このちびっこ、
(後に「ぼうや」と呼ばれます)、
突然思い出してやって来ては、
木に要求ばかりしてきます。

そして、
ぼうやのために身を犠牲にし
尽くしてばかりのリンゴの木。

困った時だけやって来て、
リンゴの木に要求ばかりのぼうやに、
最初、「なんてやつだろう」と
思ったのですが、

読み進めるうちに、
リンゴの木は決して
不幸な気持ちだったわけではない
ことに気付き、ハッとさせられました。

「きは それで うれしかった。」

上記のフレーズが、
ぼうやの願いに応えるたびに
出てきます。

愛を与えてばかりのリンゴの木。
ぼうやが困った時に、
きっかけやヒントを
与えてくれるリンゴの木。

それはまるで、
親離れしていく子を
遠くから見守る親のような
気持ちだったのかもしれません。

なかなか会えないのは、
元気に暮らしている証拠。
時々思い出して
会いに来てくれるだけで嬉しい。

困った時は言ってごらん、
力になってあげるよ。

そう考えたら、なんだか
リンゴの木が嬉しかったという
気持ちが理解できるような気がします。

ぼうやの心のどこかに、
リンゴの木が常に
存在しているということ。
見えないけれど、
心は繋がっていたんですね。

考えれば考えるほど
奥が深いストーリー。
大人向けの絵本。



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13:29 ・心に響く・考えさせられる絵本 | コメント(0) | トラックバック(0)

『とうちゃんはかんばんや』/平田昌広

2016/11/21
とうちゃんはかんばんや
とうちゃんはかんばんや平田 昌広 野村 たかあき

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看板屋の仕事をしている
とうちゃんに憧れている
「ぼく」のお話。

ぼくは、とうちゃんの書いた
看板がとても好きなんですね。
そして、
とうちゃんと同じ看板屋に
なるのが夢なんです。

時には酔っぱらって
お店に迎えに行くこともあるけれど、
そんなとうちゃんが好きで、
とうちゃんが書いた看板が好きで。

そんな気持ちが
じんじん伝わってくるお話です。
まるで、「ぼく」の作文を
読んでいるような気分になりました。

父親の仕事を
子どもが理解することは
難しいと思うのですが、
そんな仕事を
身近に感じられるぼくは、
とても幸せなのかもしれません。

父親を尊敬し、
父親と同じ職業に就きたいと
思うぼく。

父親が
憧れの存在として描かれている、
心温まるストーリーです。


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