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映画 『おおかみこどもの雨と雪』

2016/05/29
今回は、久しぶりに映画を紹介したいと思います。

私が好きになった人は、”おおかみおとこ”でした。

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大学生の花は、彼と出会ってすぐに恋に落ちた。やがて彼が人間の姿で暮らす"おおかみおとこ"だと知ることになったが、花の気持ちが変わることはなかった。そして一緒に暮らし始めた2人の間に、新たな命が生まれる。雪の日に生まれた姉は≪雪≫、雨の日に生まれた弟は≪雨≫と名づけられた。

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2012年7月21日に公開。

『時をかける少女』や『サマーウォーズ』の細田守監督による長編オリジナル作品第2作。細田監督と共に脚本を手掛けるのは、『時をかける少女』『サマーウォーズ』でもタッグを組んだ奥寺佐渡子。細田守監督は、本作で初めて自ら脚本も手がける。キャラクターデザインは、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズの貞本義行。『時をかける少女』、『サマーウォーズ』に関わってきたスタッフが製作を手がける。細田監督は、この作品を製作するために新たに「スタジオ地図」を立ち上げた。

テーマは「親子」。
ヒロインの19歳の少女が「おおかみおとこ」と出会い、恋をして結婚。その間に生まれた「おおかみこども」の姉弟が成長し自立するまでの13年間のストーリー。

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この映画を観るにあたって、なんの予備知識もないまま見始めた私。映画のタイトルから、「”おおかみこども”ってことは、狼の子供ってこと?」と疑問に思いながら見始めたのですが、まさにその通りでした。好きになった彼が人間の姿で暮らすオオカミ男だったという設定。ちなみに、ヒロインの大学生・花の声は、宮﨑あおいさん、彼(おおかみおとこ)の声は、大沢たかおさんが担当しています。

彼が「人と獣が混じり合った生き物の末裔」という現実にはありえない設定、これはなに?日本昔話的なテイストのストーリーなのかと思ったのですが、世界感は昔話ではなく、リアルな現代を背景として繰り広げられていきます。彼が意を決して、花に自分の正体を明かすシーン、彼の正体を知って尚、彼の全てをまるごと受け止め、一緒に生きていくことを決めた花の姿に、愛するとはどういうことか?といった問いに対する答えを見たような気がしました。

ところが、幸せな時は長くは続かず、花は幼い子供2人を抱えて1人、先の見えぬ育児に翻弄されていきます。思いがけず花がシングルマザーになってしまったシーン、彼がオオカミ男だと知っている立場と知らない側の立場、それぞれの立場からの感情が入り混じってしまい、顔をしかめずにはいられませんでした。

後半はひたすら、前例のない育児のシーンが続きます。人とおおかみの両面性を受け継ぎ育っていく姉と弟。周りの目を気にしながらの生活。子供が病気になった時、人間の病院へ行くか、動物病院へ行くべきか悩むシーンは唯一、笑えるシーンだったように思います。やがて子供達が自我に目覚め、悩む時期がやってきます。まだまだ外見は子供。けれども、動物年齢でいうと10歳は立派な大人なのです。

育児を通して起こりうる悩みだとか戸惑い、シングルマザーで子育てをしていく上でのいろいろな問題など、ファンタジーな世界だったらどうにでも誤魔化せるような部分を、リアルな現実としてそのまま描写してしている印象があり、だからなんでしょうね、まるで本当にこの現代の中にこの親子が溶け込んで生活しているような錯覚さえしてきて、気が付けば、どっぷり映画の世界感にハマっている自分がいました。自分も子育ての真っ最中だというのもあるのでしょうけれども、感情移入してしまう部分は多々あったように思います。

おおかみこどもの育児は、まさに激動の子育て。いろんな困難があって、いろんな選択を迫られて。けれど突然訪れる子供の自立。育児って大変だけど、親として子供を育てられる期間って案外短いんだってことをこの映画を観て改めて感じました。人が人の世界で生きていくだけでも様々な困難が起こるこの世の中、この親子の懸命に生きていく姿には、勇気を与えられた気がします。久しぶりに良い映画に出会いました。

ちなみに、細田守監督のほかの作品『サマーウォーズ』も観た事がありますが、それはそれで現実に起こりえそうな内容で良かったのですが、私的にはドキュメンタリー的な人間模様も垣間見れたこの作品のほうが断然好きですね。

本もあるようですので、紹介しておきます。

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映画 『蛍火の杜へ』

2013/02/27
今回は、久しぶりに映画を紹介したいと思います。


俺は、人間に触れられると 消えてしまう・・・


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ベストセラー「夏目友人帳」の原作者・緑川ゆきの描く、もうひとつの妖奇譚「蛍火の杜へ」。


夏休みに、祖父の家に遊びに来ていた少女・蛍は、妖怪たちが
住むといわれる“山神の森”へ迷い込んでしまう。

途方に暮れ、泣き出した蛍の前に現れたのは、狐の面を被った少年・ギン。
ギンに助けられた蛍は、毎年夏になると、ギンのもとを訪れるようになる。

そして、ふたりはいつしか惹かれあってゆく。

だがギンは、人でも妖怪でもない、触れると消えてしまうという不思議な存在だった。

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2011年9月公開。

原作は、2002年に『LaLa DX』(白泉社)7月号に掲載された、読み切り漫画作品。
その繊細な心理描写の巧みさと、優しさに包まれた独特の空気感が話題となり、
少女漫画ファンを中心に、絶大な支持を得る。

触れると消えてしまうという、人でも妖怪でもない不思議な存在の少年・ギンと、
人間の少女が織り成す、優しく、切なく、儚い恋の物語。

「夏目友人帳」の原点となった、涙と感動をさそう静かなラブストーリー。

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今年の元旦にTOKYO MXで放送されたものを、面白そうだと思って録画予約しておきながら、ずっと放置していたのですが、今になってようやく観ました~。この時は、何の気なしに録画していたのですが、後から、テレビアニメシリーズ「夏目友人帳」を手掛けたスタッフが制作したものだと知り、偶然ではありましたが、すごくびっくりしました。どうりで面白そうなはずだ。。。

姿は人間なんだけど人間ではない、という不思議な少年・ギンと、人間の少女・蛍が出会ったのが、蛍がまだ小学低学年ぐらいの時なのかな?夏休みを利用しては、毎年ギンに会いに行く蛍は、徐々に成長し、背も伸びてくるのですが、ギンは毎年、同じ姿のまま。

ギンと蛍は、森の中をお互いが触れない程度の距離を置きながら一緒に歩くのですが、時々、ギンのことを心配した妖怪たちが出てくるんです。それもまた妖怪たちの優しさが滲み出ていて、とても良い感じでした。

手を繋げないので、棒や布を介して手を繋ぐ2人の姿が、儚い2人の行く末を暗示しているようで、見ていて微笑ましくもあり、寂しくもあり・・・独特の空気感を抱いたまま、ストーリーは進んでいきます。

途中、ギンの過去を知れる場面もあります。とても不思議な内容です。そして後半から終盤にかけては、是非、ハンカチをご用意していただきたい。決して派手な場面は無いんだけれど、それだけにとても切ないラブストーリになっています。

本編は44分と短い作品なのですが、そんな短さを感じさせない素敵な作品だと思います!



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映画 『アヒルと鴨のコインロッカー』

2011/09/15
今日は、先日観た映画を紹介します。


ボブ・ディランを聴きながら誰かを待っていた男。
引っ越し直後、本屋襲撃に巻き込まれてしまった男。
時におかしくて、切ない物語が交差する。


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ぼくは椎名(濱田岳)。19歳。新大学生だ。
初めての1人暮らしが始まる引っ越してきたその日に、奇妙な隣人・河崎(瑛太)に出会った。
河崎が語る、ブータン人留学生・ドルジ(田村圭生)と、ドルジの恋人で河崎の元カノ・琴美(関めぐみ)との三人の日々。
そして。何故だか美人ペットショップ店長・麗子さん(大塚寧々)を信じるなとも言われた。
そんな強引な河崎の計画に、ぼくは巻き込まれて行く。
ぼくと河崎のミステリアス6デイズ。
最後にぼくが観た愛しくて切ない真実とは・・・・・・!?

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2007年5月12日宮城県で先行公開。
2007年6月23日その他の地域で公開。
伊坂幸太郎の小説『アヒルと鴨のコインロッカー』を原作にした日本映画。


(主なキャスト)

・椎名・・・・濱田岳
・河崎・・・・瑛太
・ドルジ・・・・田村圭生
・琴美・・・・関めぐみ
・謎の男・・・松田龍平
・麗子・・・・大塚寧々
・椎名の母・・・・キムラ緑子
・椎名の父・・・・なぎら健壱
・免許のない学生・・・・岡田将生


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たまたま図書館で見つけたので観てみました。

見始めてすぐに目に留まったのは、「塩釜」の文字。東日本大震災で震災に遭った地域なだけに、「宮城県でロケしたんだ~!」と反応してしまいました。映画のロケ地は全て、舞台となっている仙台を中心とした宮城県で行われたらしく、だから映画の公開も宮城県の先行公開にしたんだな、と納得しました。

物語は、大学入学のために椎名(濱田岳)が仙台へ引っ越してきたところから始まります。新居の片づけをしていて、部屋の外でダンボールを畳んでいると、同じアパートの隣に住む河崎と名乗る男(瑛太)が声をかけてきます。どうやら、口ずさんでいたボブ・ディランの曲に興味を持った様子。

しかし、彼は初対面の椎名に、同じアパートに住むブータン人のドルジという青年に広辞苑を盗んでプレゼントしたいから「本屋を襲わないか?」と誘います。話によると、ドルジは河崎の元彼女の琴美と付き合っていたらしく、また、広辞苑は買うのではなく盗むのが大切だと奇妙なことを言いだします。この辺から、なんだか変な、怪しげな雰囲気がぷんぷん漂ってくるのですが、なぜか椎名も本屋襲撃に荷担するはめに。

これが映画を見始めてすぐの起きた出来事だったので、不審者のような河崎に椎名が振り回されるだけの、言い方は悪いですがB級映画かな、なんて思ったんです、が。後半、この物語には、どんでん返しがあるんです。今まで観てきたことを、修正させられる感じ?こんな映画があるんだとビックリさせられました。作者の伊坂幸太郎氏が「この作品を映画にするのは、難しいと思った」と語っていたのも頷けます。

とはいえ、原作では映像化不可能なトリックだったようなので、原作通りの表現とはいかなかったようですが、監督が上手く別のカタチで表現されたようで、この辺は後で原作もしっかり読んで確認してみたいなと思っております。

そうそう、気になるどんでん返しの内容ですが。どんでん返しの前は、本屋襲撃が無意味なあほらしい行動に思えていたのが、どんでん返し後、それが意味のある哀愁漂う行動に思える、前半からはとても想像付かないような、切ない内容なのです。これは是非ご覧になってご確認下さい。不穏な行動の1つ1つに意味が生じる様は、ある種、ゾクゾクさせられました。

映画を最後まで見終わった私の頭の中で流れていたのは、ボブ・ディランの曲でした。ダンボールを畳みながら、椎名が口ずさんでいた曲です。「BLOWIN’IN THE WIND(風に吹かれて)」という曲なんですが、映画の随所に出てきます。BGMとして流れるのはもちろん、映画のセリフとしても「ボブ・ディラン」の名前は何度も出てくるし、主演の2人も歌っていたり(濱田岳の歌がまた上手いんですよ!)。映画の中では、「ボブ・ディランは、神様だ」っていうことになってます(笑)

この曲がまた、映画の雰囲気ととても合っているんですよね。正直、私は初めて聴いた曲だったんですが、聴いた途端、素敵な曲だなって思い、映画を観た後、この曲が頭から離れなくて、図書館でCDを探し出してきて改めて聴いてしまったぐらいです。「アヒルと鴨のコインロッカー」=「ボブ・ディラン『風に吹かれて』」ですね。今後、この曲を聴くたびに、私はこの映画のことを思い出すことでしょう。


原作本はこちらです。是非読みたいです
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このCD、1曲目に「BLOWIN’IN THE WIND(風に吹かれて)」が収録されています。
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これは、とてもとても切ない、異色の青春映画だと思います。
濱田岳さん、瑛太さんが、とても良い演技を見せてくれています。
気になった方は是非、ご覧になってみて下さいね。


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映画 『誰も知らない』

2011/08/28
今日は、先日観た映画を紹介します。



生きているのは、おとなだけですか。

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(ストーリー)
都内の2DKのアパートで大好きな母親と幸せに暮らす兄妹。しかし彼らの父親はみな別々で、学校にも通ったことがなく、3人の妹弟の存在は大家にも知らされていなかった。ある日、母親はわずかな現金と短いメモを残し、兄に妹弟の世話を託して家を出る。この日から、誰にも知られることのない4人の子ども達だけの「漂流生活」が始まる・・・。

『幻の光』『ワンダフルライフ』『ディスタンス』に続く、是枝裕和監督の第4作。88年に実際に起こった事件をモチーフに、東京という街で暮らす子ども達に起こる出来事を、彼らの目線に寄り添いながら精緻に描写する。着想から15年の歳月を経て遂に完成した、是枝作品の集大成にして最高傑作。


-*-*-*-*-*-*-*-
2004年8月7日公開。
母の失踪後、過酷な状況の中、幼い弟妹の面倒を見る長男の姿を通じて家族や周辺の社会のあり方を聴衆に問いかける。

1988年に発生した巣鴨子供置き去り事件を題材として、是枝裕和監督が15年の構想の末、映像化した作品。


(主なキャスト)
・福島明・・・・柳楽優弥
・福島けい子・・・・YOU
・福島京子・・・・北浦愛
・福島ゆき・・・・清水萌々子
・福島茂・・・・木村飛影
・水口紗希・・・・韓英恵
・広山潤(コンビニの店員)・・・・加瀬亮
・中延司(コンビニの店長)・・・・平泉成
・宮嶋さなえ(コンビニの店員)・・・・タテタカコ
・杉原(タクシーの運転手)・・・・木村祐一
・京橋(パチンコ屋の店員)・・・・遠藤憲一
・少年野球の監督・・・・寺島進



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たまたま図書館で見つけ、観てみました。
DVDのケースに、「第57回カンヌ国際映画祭 最優秀男優賞受賞 柳楽優弥」の一文を見つけ、「あ~、そうか!この作品(で最優秀男優賞を獲った)だったんだ~」と気付いた私。2004年、当時14歳、日本人初、しかも史上最年少での受賞だったようです。当時、騒がれたのは知っていたのですが、この作品だったとは気付きませんでした

正直、海外で高く評価されてる日本映画は、私には理解力が足りないのか、はたまたそういう作品に出会っていないだけなのか、私的には心に残るような素敵な作品と感じられるものが少なく、今回も「カンヌ」の文字を観て、もしかしてハズレ?(ゴメンナサイ)なんて思ったりしたのですが、これに限っては完全に「アタリ」でした

映画の序盤、それは新しいアパートへ引っ越してくるシーンから始まります。そして、重そうに運ばれてくる2つのスーツケース。中身はなんと、2人の子ども達 そして、後から合流した子どもが1人。大家さんには、母1人、子1人、主人は長期出張中ということにして引っ越してきたんですね。(本当は、シングルマザーなのです) なので、長男以外の子ども達は、バレないようにひっそりと暮らすことが、ここで暮らしていくための「決まり事」なのです。

最初から常識を覆されるような設定にびっくりさせられたのですが、実際にあった事件を題材にしているとのことで、2度ビックリさせられました(あくまでも題材にしただけで、事件の再現ではないそうです)。

子ども4人、母親1人の仲良し家族の楽しそうなシーンが何度か出てくるのですが、それがどれもとても自然で、一般家庭の中を撮影したかのような雰囲気、何より子ども達が演技している風にはとても思えなかったので、本当に日常の中の一部を見ているかのようでした。というのも、子供たちがカメラを意識しなくなるようにした上で台本のセリフをその場で口で伝えるというかなり特殊な方法で撮影していたらしく、妙に納得。

それ故に。あまりにも屈託のない自然な子ども達の楽しそうな表情が引き出されているが故に、後に母親がいなくなってからの生活振りがとても引き立てられてもいるのです。

あっけらかんとした演技の母親役のYOUがまた、良いですね。やけにはまり役?(笑) 明(柳楽優弥)に「お母さんは勝手すぎる」と言われると、「なんで?私は幸せになっちゃいけないの?」と切り返す。そして数日後、子ども達の面倒を明へ託し、家を後にするのです。「クリスマスには帰ってくるからね」と言いながら。

お母さんの言葉を信じ、預けられたお金を片手に、妹弟の面倒を、そして生活を切り盛りしていくお兄ちゃん、明。そして結局、クリスマスが過ぎてもお母さんは帰ってくることはなく・・・

この子ども達、近所にばれないように生活しているということで、学校にも行っていないんですよね。部屋のベランダにも出てはいけない、大きな声や音を出してはいけないなど・・・決まり事はあったのですが、お母さんはっもう帰ってこないだろうという確信を得た長男・明は、妹弟を外へ連れ出します。嬉しそうな妹弟たち。それでも、外出・帰宅の際には、アパート入り口でご近所に会わないよう、十分気を付けているのが悲しい。。。

金銭的に生活が厳しくなっていくのですが、その頃の子ども達の様子がとても痛々しくて、観ていて辛かったですね。家の中は汚れていくし、電気・ガス・水道は止められ、公園で水を汲むのが日課、近所のコンビニで消費期限の切れたお弁当やおにぎりをもらっての生活

とにかく、明(柳楽優弥)の存在感たるや、半端ないです。最初の頃は、本当に子供っぽい明だったのですが、妹や弟の面倒を母親に任されてからは、お兄ちゃんらしい振る舞いが増えてきて、けれど、やっぱり中身は子供、同年代の子とも遊びたいし、学校にも行きたい、けれど妹や弟の世話をしなくちゃいけない、そういう心の葛藤が自然に表情から湧き出ていて、演技を越えたリアルな世界がそこにはあったように思います。明役の柳楽優弥は、撮影した1年の間に身長が146cmから163cmにまで伸びた上に声変わりをしたらしく、さらに、弟の茂(木村飛影)の髪の毛もかなり伸びてくるし、そういったところからもお母さんが家を出てしまってからの時間の経過を感じさせ、余計にリアルでした。

子ども達だけの生活の中では、子ども達だけでは解決できないような衝撃的な問題に直面するシーンもあるのですが、ある意味、子ども達らしい、子ども達ならではの解決の仕方で、やり過ごしていくのです。

子ども達が頼れる大人が、近所のコンビニの店員というのがやけにリアルで、なんだか悲しくなりました。こんなことが現実に起こることは、絶対に避けなければならないことだし、もし子ども達だけで生活したらこんなことになるんだろうなとという恐怖のシュミレーションを垣間見たようでした。

私にとっては、いろいろと考えさせてくれる、心に残る作品に1つになりました。


公式サイトは、「こちら」になります。
この映画をまだ観ていないという方は、是非ご覧になってみて下さい。



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映画 『ミッドナイト・イーグル』

2011/07/25
今回観た映画はこちらです

もう、誰も失いたくない。

日本滅亡まで48時間


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(ストーリー)

ある晩、元戦場カメラマンの西崎優二(大沢たかお)は、撮影のため訪れていた北アルプスで、光を放ちながら見岳沢に墜落していく謎の飛行物体を目撃し、カメラに収める。その直前、米軍の戦略爆撃機“ミッドナイトイーグル”が、北アルプスの上空で消息を絶っていた。

西崎(大沢たかお)の高校時代の山岳部の後輩で、全国紙の東洋新聞松本支局でジャーナリストをしている落合信一郎(玉木宏)もいち早く登山者からの問い合わせに基づいて自衛隊に照会していたが、練習機の墜落という回答に西崎が訝しげに仄めかした追加情報を合わせて、今度は防衛省に照会を入れる。

それが元で落合に夜討ちをかけられた西崎は、引っ張られるように墜落現場の山に入ることになる。日本アルプス周辺が自衛隊によって厳戒態勢が敷かれている中、未封鎖の入山道を見つけ、入山していく2人。そこで2人が見たものは、真っ白に武装した自衛隊の行軍だった。

ただ事ではない雰囲気を察し、2人は自衛隊との接触を避けるように後戻りしたが、その後ビバーク中のテントに何者かから銃撃を受ける。会話が日本語ではなかったことから、西崎は本能的に身の危険を察知して、直ぐにでも下山することを主張。しかし、落合は単独ででも事件の取材を強行するという。行動を別にし、一旦は下山を思い立った西崎だが、落合の身を案じて引き返し、謎の武装工作員部隊に襲撃されながらも再び墜落現場を目指していく――


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2007年11月27日公開。

高嶋哲夫の同名の小説を原作にして制作された、アクションサスペンス山岳映画。
山岳、テロ、国防と硬派な内容にもかかわらずモデル出身の俳優が多く出演した硬軟取り混ぜた内容の作品。
第20回東京国際映画祭のオープニング作品。防衛省昇格後に初めて協力した映画作品。


(主なキャスト)
・西崎優二(戦場カメラマン)・・・・大沢たかお
・有沢慶子(週刊「WISE」記者)・・・・竹内結子
・落合信一郎(東洋新聞記者)・・・・玉木宏
・佐伯昭彦(三等陸佐)・・・・吉田栄作
・冬木利光(内閣危機管理監)・・・・袴田吉彦
・青木誠(週刊「WISE」カメラマン)・・・・坂本爽
・チヘ・・・・金子さやか
・平田俊夫(工作員)・・・・波岡一喜
・西崎志津子(優二の妻、慶子の姉)・・・・相築あきこ
・西崎優(優二の息子)・・・・佐原弘起
・朝倉(西崎との無線交信相手の青年)・・・・濱田岳
・宮田忠夫(週刊「WISE」編集長)・・・・石黒賢
・渡良瀬隆文(内閣総理大臣)・・・・藤竜也


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玉木宏出演作品、とのことで観てみました。

戦場カメラマンの西崎(大沢たかお)が、某戦場にて、撮影しているシーンから始まります。

岩陰で食料を食べている西崎がふと後ろを見やると、現地の男の子が1人、羨ましそうに西崎を見ています。それに気付いた西崎は、子どもに近寄り、食料(お菓子だと思います)を手渡すと、おいしそうに食べる男の子。その直後、近くで爆撃音があり、西崎が岩陰に隠れるためにその場を離れます。心配になり後ろを振り返る西崎。慣れているのか、何事も無かったかのようにその場でお菓子を食べ続ける男の子。と、その直後、ものすごい爆音と共に男の子の姿は消え、そこには一瞬にしてがれきの山が。そして、がれきの隙間には、さっきまで男の子が食べていたお菓子が落ちていたのでした。。。。

どうやらこの出来事は、戦場カメラマンだった西崎(大沢たかお)にとって、大きなトラウマとなったようです。戦場を撮影していても、子どもの命を助けることが出来ないという無力さを感じ、このことが戦場の写真を撮ることを止めるきっかけになります。その後は、帰国して山の写真を撮る生活に。 そんな中、偶然撮影してしまったのが、墜落していく”ミッドナイトイーグル”の姿だったんですね。

映画の前半、いろんな情報がめまぐるしく錯綜していて、はっきりいって状況が良く分かりませんでした理解できたことは、西崎が偶然に撮ってしまった写真は、公に出来ないような重要な写真であったということ、そして、西崎の後輩である落合(玉木宏)は新聞記者で、西崎の撮った写真と関連のある情報を外部からキャッチして不審に思っていた、ということですね。で、なぜか急に2人は、山へ登ることに。

あ、その前に西崎はどうやら結婚していたようで、それなのに山にばかり籠もって写真を撮っていたため、奥さんの病気にも気付かず、奥さんは亡くなってしまい、離婚していたようです。息子が一人いるのですが、それは奥さんの妹である有沢慶子(竹内結子)が引き取って育てることになったようで、子どもの最後の荷物を受け取るシーンが出てきます。で、その有沢慶子(竹内結子)もまた、雑誌記者ということで、いろいろ情報が入ってきたりするわけですね。

スクープを求め、入山して現場を目指す西崎と落合なんですが、これってもろ冬山のシーン。撮影はかなり大変だったんじゃないかと思います。厳重な警戒がされている中、なぜか閉鎖されていない登山道を見つけだして、入山する2人。まあ、大学中は山岳部だったという設定ですから、山のことは熟知していた、ということなんでしょうか?

外国人と思われる謎の武装工作員部隊に何度も襲われる2人。引き返そうとするも、落合が以前取材を途中で投げ出したことがあるという経緯から、「今回は絶対に投げ出したくない」との強い意志を見せ、西崎もそれに付き合うカタチに。工作員部隊に銃撃されながら、無線で外部への連絡を取り、慶子への伝言を託して逃げ延びるシーンは、映画を見始めてからやっと見応えのあるシーンが出てきたな、という感想。

その後、現場に向かって接近してくる白ずくめの自衛隊の山岳部隊と謎の工作員部隊との間で銃撃戦が何度かあります。工作員部隊が山の上方で待ち伏せし、自衛隊の部隊を攻撃しようと狙っていることに気付いた西崎は、自分の身の危険を顧みず、自衛隊の部隊に「逃げろ~~!!」と叫び、警告を発します。

結果、工作員部隊の制圧はできたものの、自衛隊の部隊はほぼ全滅状態。生き残ったのはただ1人、佐伯三等陸佐(吉田栄作)。佐伯は民間人の介入を嫌い、西崎達に下山を勧めるが、西崎の強い気持ちに動かされ、西崎達と同行することに。

正直、これ以前の流れはパッとしないストーリー展開だったのですが、この辺からかなり白熱した展開になってきます。

なんで墜落したミッドナイト・イーグルの存在を国が隠そうとしているのかというと、それは、ミッドナイト・イーグルが”ある物”を搭載したまま墜落したことが原因だったようです。それは、日本にあってはならない物で、海外のテロ組織(アジア系ですね)が、それを起爆させようと企んでおり、ミッドナイト・イーグルが墜落したのもテロ組織の作戦、そしてそれを起爆させるために山には工作員部隊が入山しており、それを阻止しようと自衛隊部隊がさらに入山した、ということのようです。

ミッドナイト・イーグルが積載していた”日本にあってはならない物”とは?

これが起爆してしまうと、日本が滅亡してしまうというという代物。それが起爆しないよう、佐伯(吉田栄作)、西崎(大沢たかお)、落合(玉木宏)は、たった3人で守り抜くことになるわけです。

工作員部隊と銃撃戦を交えながら頂上へたどり着いた3人。そこにもまた工作員部隊がいたりして、もう銃を撃ちまくりです。

また、別ルートで慶子(竹内結子)もこのミッドナイト・イーグルの情報を掴んでおり、動き回ります。この辺の動きも結構おもしろいかな。

パッとしない前半とは変わり、後半は想像していなかった展開へと繋がり、思いがけず涙を誘うシーンもありました。最後の西崎と慶子の会話、西崎には、例え強がりだったとしても、笑顔でモニターから外れていって欲しかったなと思っちゃいました。っていうか、緊迫したシーンなのに、総理役の藤竜也の演技が・・・なんか違うような・・・・ヒゲ生やしてるし・・・・とか、他にも慶子の上司である編集長役の石黒賢の演技もわざとらしすぎてイラっとさせられたり、いろいろツッコミどころがあったので、純粋にハマって観ることは出来ませんでした。

それにしても、吉田栄作の演技は、すごく良かったと思います。ああいう演技の出来る俳優さんだったんですね。「もう誰も愛さない」などの出演ドラマ、さんざん観ましたが、最近は演技を観てなかったので、映画での演技を観てはびっくりしています。そういえば、映画「真夏のオリオン」にも玉木宏と一緒に出てましたね。

大沢たかおと玉木宏の演技は、期待通りでした。せっかく良い俳優が集まっているのに、なんだか残念な映画でした。もうちょっと緊迫感があっても良かったのでは?盛り上がりに欠けましたね。映画自体もちょっと制作時間が足りなかったのかな?という印象でした。ロケは大変そうなのは伝わりましたが、どうしても迫力が足りない・・・。

あと、展開の状況がよくわからなかったですね。自衛隊の戦闘機?のスクランブルがどうのこうのとか言ってましたが、最後まで意味がわかりませんでした。もっと解りやすくセリフ回しを作ってもらわないと、一回聞いただけでは理解不能です。しかも、東日本大震災を経験した後にこれを観たので、緊迫感、恐怖感とも半減してしまった感はあるかも。リアルに放射能に怯えている日本の現実の方がこの映画より数倍怖かったりして


原作本はこちら。機会があれば読んで、映画の内容を理解したいと思います。
ミッドナイトイーグル (文春文庫)
ミッドナイトイーグル (文春文庫)高嶋 哲夫

文藝春秋 2003-04-10
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映画 『群青の夜の羽毛布』

2011/07/15
今回観た映画はこちらです


助けて。もう自分を抑えられない

群青の夜の羽毛布 [DVD]
群青の夜の羽毛布 [DVD]山本文緒

角川映画 2005-07-06
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(ストーリー)
憧れの年上の女性さとる(本上まなみ)と付き合い始めた大学生の鉄男(玉木宏)。丘の上の家に母親と妹と一緒に住む彼女は、家庭的で物静かな一方、鉄男が戸惑うほど激しく愛を求めてくる。やがて鉄男はさとるが見せる不可解な言動に不審を抱き始める。美しい年上の女性に隠された秘密を若い青年が探っていくミステリアスなストーリー展開に、現代女性の心の闇が浮かび上がる。清純派女優・本上まなみが映画初主演にして、大胆なラブシーンに挑戦した話題のラブ・サスペンス。「がんばっていきまっしょい」の磯村一路監督が20代女性の危うくも切ない恋愛模様をミステリアスに描く。

(DVDの解説より抜粋しました)

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2002年10月5日公開。原作は、山本文緒の小説『群青の夜の羽毛布』。

(主なキャスト)
さとる・・・・本上まなみ
鉄男・・・・玉木宏
さとるの妹・・・・野波麻帆
さとるの母・・・・藤真利子
さとるの父・・・・小日向文世



映画のタイトルにある「群青(ぐんじょう)」とは、鮮やかな藍がかった深い青色のことです。観ていただければわかると思うのですが、ほとんどのシーンがこの群青色で覆われたシーンになっています。画面が深い群青色に覆われているので、正直、演じている方々の表情や行動がよく見えなかったりするのですが、その色が主人公の さとる(本上まなみ)の心の闇を表現していることは、映画を見始めてすぐに解りました。

さとるは、見るからに心身共に弱そうな感じ。大学生の鉄男(玉木宏)とは、鉄男のバイト先のスーパーにお客としてやって来たさとるが、店内で貧血を起こし倒れたことをきっかけに親しくなっていくのですが、この後に登場するさとるの母親が尋常じゃないです。初めて登場したシーンで、なんだか癖のありそうな雰囲気の母親だなとは思ったのですが、この母親がさとるにとってこんなにも深い「ダークサイド的存在」だったとは思わず、この異様な雰囲気についつい引き込まれてしまいました。

さとるは24歳なのですが、門限があるんですよね。門限は22時なのですが、さとると鉄男がデートした日、鉄男が車で事故を起こしてしまい、門限に遅れたことがあったんですね。帰宅するやいなや「何時だと思ってるの!」と、母親がさとるにぴしゃりとビンタ泣きじゃくるさとるの髪の毛を掴み、家の中へ引っ張っていく母親。「お母さん、違うんです、実は事故を起こしてしまいまして~」と言っている途中に、鉄男にもビンタ!!この辺から(この母親、なんかヘンだぞ?)という気持ちが鉄男にも視聴者にも沸いてくるわけです。

そして、この厳格な母親の態度の影響だと思うのですが、家庭でのさとるの様子がとっても不自然なんです。常に母親の顔色を見ながらビクビクしている感じ。。。さとるに対して常に命令口調の母親。口答えなど決して許されない雰囲気。観ていると、さとるの妹だけがとってもまともな人間に見えてきます。母親に管理されまくっているさとるは、見るからに異常な状態なんです。

もちろん鉄男も、さとると付き合っていくうちに、さとるの心身共に不安定な状態、母親との不自然とも思える関係に気付き、「君は、お母さんに縛られ過ぎている」と助言するわけですが、「お母さんは私を守ってくれている」と、さとるは言い切ります。今のこの状況から抜け出したいと願っている気持ちとは裏腹に、母親から離れられない自分を肯定してるともとれる発言。問題は、とても根深いようです。お母さんとさとるの関係、観ていてとてもリアルで、ある意味、とてもホラーな印象を受けました。お化けは出ないんですけど、全体的に群青色で薄暗いし、なんだか怖いです

でも、さとるの本心は「今の現状」から逃げ出したいんですよね。その気持ちを表現している場面が、何度も出てくる鉄男とのベッドシーンなのかな、と思います。それは、誰かに守られたいという安心感を求めてのことなのかな?と思うのですが、物静かなさとるがこの時ばかりは別人のように積極的な印象を受けました。そのシーンでいつもさとるが自分の手の爪を噛んでいるのですが、大人になってまで爪を噛む癖があるっていうのは、癖っていうよりチックに近いのかな?と思います。さとるの不安定な心境をよく表してると思います。

後半、あんなに鉄のように強い人だと思われていたさとるの母親が、鉄男の前で心の内を語るシーンが出てきます。本当は、さとるに自立してもらいたいと願っている母親。休み無くさとるのことを気に掛けなくてはならず、疲れた・・・私だって本当は休みたいのよ、と。なんだ、本当はしっかりした母親なのかも、とその時初めて母親のことを違う目で見ることが出来たんですが、鉄男はそれをどう感じたのでしょうか、その後なんと鉄男と母親が・・・・あんなことになってしまったりとか、さとるの家族の言い争いのシーン、謎となっていたさとるの父親も登場し、一気にバタバタと激しい展開が繰り広げられます。そのまま家族もろともダークサイドへ墜ちてしまうのかと思うような展開

でもね。色々あった後の、映画の一番最後のさとるのセリフに、私は鳥肌が立ちました。さとるにとって鉄男の存在がとても大きかったんですね。人との出会いって大事だなって思いました。人は人によってのみ変わっていけるのかもしれません。

ラストの方、「家族ってなんだろうね」という妹のセリフがあるのですが、とても深い意味に感じたのはきっとこの映画の修羅場を見終えたからですね。家族のあり方、親と子の関係、いろんな深いテーマが折り込まれている、心に残る作品でした。主人公の「さとる」という名前、女の子の名前にしては珍しいなと思ったのですが、もしかしたら親の気持ちを悟って行動してしまうの「さとる」と引っかけてのネーミングだったのかなとちょっと思いました。

本上まなみはこれが映画初主演なんだそうですが、「さとる」のイメージにぴったりで、観ていて全く違和感がなかったです。それだけなりきっていたということなんでしょうね。玉木宏は、撮影当時の年齢が22歳で、大学生の鉄男とちょうど同じ年代だったこともあり、その年頃の青年を等身大でとても自然に演じていたように思います。玉木宏ファンとしては、シャワーシーンで玉木宏のおケツが映ってたことにちょっと衝撃を憶えました

原作が山本文緒なのですが、山本文緒さんの本は実は今まで読んだことが無かったで、これを気にいろんな作品を読んでみたいなと思います。


気になる原作本はこちらです。
群青の夜の羽毛布 (文春文庫)
群青の夜の羽毛布 (文春文庫)山本 文緒

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映画 『恋愛小説』

2011/07/05
今日は、最近観た映画を紹介します。


もう誰も愛さない

だって、僕は死神だから



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(ストーリー)
法学部4年生の宏行(池内博之)は、学校の帰りの都電の中で、同じ大学に通う聡史(玉木宏)から声をかけられる。そこで彼から奇妙な依頼を受けることになる。彼の遺言書作りを依頼されたのだ。だが、22歳の若さで何故?

たった独りで豪邸に住む聡史は、人との関わりを避けた生活を送っていた。聡史は自らを“死神”と呼んだ。彼と親しくした人間は必ずこの世を去ってしまうというのだ。

理由を尋ねる宏行に、聡史はその訳を語り始める。
それは、親しくなった誰かを失うことを恐れ、人を愛したいのに愛することができない聡史が、思いがけず恋に落ちてしまい、たった一度だけ経験したあまりにも悲しい恋愛の顛末だった・・・。

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2004年6月19日公開。
もともとは、2004年3月14日にWOWOWで放送されたドラマWの1周年記念として制作された作品。放映後、好評だったため、劇場公開された作品。
原作は、直木賞作家・金城一紀の「対話篇」に収録されている中編小説「恋愛小説」。


(主なキャスト)

久保聡史・・・・玉木宏(少年時代・・・神木隆之介)
澤井瑞樹・・・・小西真奈美
武井宏行・・・・池内博之
大垣美和・・・・平山あや
青田浩介・・・・弓削智久
鈴木真美・・・・真木よう子
酒井学・・・・松澤一之
酒井浩司・・・・渡辺憲吉
遠山千夏・・・・奥貫薫
久保裕也・・・・塩見三省



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またまた、玉木宏主演の映画になります。もともとは、WOWOWで放送されたドラマのようですが、好評につき、劇場公開されることになったという作品です。

とにかく、聡史役のイメージに玉木宏がぴったりと合い過ぎていて、ビックリしました。後から知ったのですが、映画公開時の玉木宏のインタビューによると、この台本を読んでみて、「聡史」という男に感情移入してしまい、聡史という役をどうしても演じてみたいという気持ちになったとのこと。ここまで役をやりたいと思ったのは初めてに近い気持ちだったそう。それだけ、今まで以上に思い入れがあって演じていたからでしょうか、聡史の気持ちがちょっとした表情や動きでしっかり表現されていて、玉木宏の演技が本当に素晴らしかったです。

ただ、聡史という役が人を避けて孤独に生きているという設定なもんで、髪型にしても服装にしてもちょっと地味な感じになっています(それでも基が良いのでカッコイイのですが)。宏行が自宅に来ている時に、「レコードでもかける?」というシーンがあるのですが、今時、レコード!?みたいな(笑)でもその時にレコードから流れた曲がクラシックで、しかも「のだめカンタービレ」で玉木宏演じる千秋が指揮したことのある曲で、一瞬、反応してしまいました(笑)なんの曲かは、観てからのお楽しみということで

彼女は突然、僕の人生に飛び込んできたんだ

ある日、大学の構内にて、初めて階段を踏み外してしまった瑞樹。階段から飛び降りるみたいに落下してきた瑞樹を、階段の下にいて偶然にも抱き留めたのが聡史だったのですが、その時、たまたま聡史のノートを見た瑞樹は、「よくまとまってるから」という理由で、ノートを借りてしまうわけです。これが聡史と瑞樹の出会いだったわけですが、とてもさばさばしていて明るい、ポジティブな性格の子なんですね。この瑞樹のキャラクターを、小西真奈美がとても自然な演技で演じていて、とても好感が持てました。

親しくなれば、今までのように彼女もまた自分の前から消えてしまうかも知れない。そう考える聡史は、瑞樹を避け、会わないようにしていたのですが、瑞樹の方から聡史の自宅へ会いに来ちゃうんですよね。「なんで会ってくれないの」と聞く瑞樹に聡史は、「別に君のこと好きじゃないから」と拒絶してしまいます。聡史の気持ちを聞いた瑞樹は、「安心して。もう来ないし。電話もしないから。」と言い残し、帰っていくのですが・・・

頭はダメだって言っていた
会っちゃダメだって言っていた
1人で生きていけるって言っていた


思わず、遠くなっていく瑞樹の後ろ姿を走って追いかけてしまった聡史。ここで聡史のこのセリフが流れるのですが、聡史の止められない想いをよく表しているなって思います。その時、聡史は初めて自分の運命に逆らってしまうことになるわけです。

このことがきっかけで、本格的に付き合うようになる2人。聡史は瑞樹に自分の数奇な運命のことも話したようですが、瑞樹は全く怯むことはありません。ネガティブな聡史に大して、ポジティブな瑞樹の言動がすっごく良いです。

「私、運命のことはわからないけど、奇跡は信じるの」
「私は違うから。私は恐怖の一歩を踏み出せる女だから。」
「こうやって1つ1つ勝っていこうね。2人で力を合わせてさ。」


聡史の運命を知りながら、それを受け入れ打ち勝とうと、愛を捧げ続けた瑞樹の姿にとても感動させられました。

聡史が、宏行に自分の過去を話すにあたり、必然的に子どもの頃のシーンが出てくるのですが、聡史の子供時代の役を、神木隆之介(当時11歳)が演じています。あれ?見たことあるような?と思ったら、神木隆之介で、びっくりしました。それにしても、子どもの頃の話がとても恐ろしいというか、悲しいというか、不幸の固まりみたいな話で、観ていてとても辛い話でした。聡史が自分を「死神」と呼んでしまう気持ちもわかるような・・・。

後半は、聡史と瑞樹の悲しい恋愛の顛末が待ちかまえています。涙無しでは決して観られません 聡史が22歳の若さで遺言書を作ろうと思った理由、聡史の遺言書作りを手伝い、聡史と関わってしまった宏行の身は大丈夫なのか?その辺も後半の見どころとなってきます。 そしてそして、聡史はあるメッセージを見つけるのですが・・・

予告編を観たことがあったので、かなり期待して本編を観たのですが、決して期待を裏切らない内容でした。原作は、直木賞作家の金城一紀さんですが、私、この映画を観るまで金城一紀という作家を知りませんでした。是非、原作も読んでみたいと思いますし、その他の作品も読んでみたいなと思います。

私の気になる原作はこちら。
対話篇
対話篇金城 一紀

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映画 『変身』

2011/06/25
今日は、最近観た映画を紹介します。


全てを賭けて愛してくれる愛しい彼女を、殺そうとしたことがありますか?

変身 [DVD]
変身 [DVD]東野圭吾

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(ストーリー)
ある病院の研究室で長い昏睡から目を覚ました青年・成瀬純一(玉木宏)は、自分がなぜ病院にいるのか覚えていない。

工場で働く成瀬純一は、毎週金曜日に画材店に通っていた。その店で働く恵(蒼井優)の優しい笑顔を見るためだ。ある日、純一は勇気を出して、湖のある森に恵を誘う。それまで風景画しか描かなかった純一は、その日から恵の肖像画を描きはじめ、2人は急速に親しくなっていく。

恵との幸せな日々を病院のベッドの中で少しずつ思い出していく純一は、ある夜、急にコーヒーが飲みたくなり、自販機を探して人のいない院内を歩き回る。偶然、解析室を見つけた純一は中へ入り、低温保存庫の中に人間の脳と思われる標本を2つ発見する。そのひとつには「JN」と記されていた。純一のイニシャルだ。

脳の標本を見つけたことをきっかけに、純一は、それまで詳しい説明を避けていた担当医師の堂元(北村和夫)に手術の詳細を問いただし、自分が施されたのは世界初の脳移植手術であり、損傷を受けた部分に他人の脳片を移植されたことを聞かされる。

退院の日も近くなり、やっと面会を許された恵が訪ねてきてくれる。退院し、手術は成功したように思われたが、純一はだんだんと違和感を覚えはじめる。食べ物の好み、画風、性格、恵への想い・・・病院を退院後、違和感は徐々に大きくなり、次第に純一は変貌していく・・・。

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2005年11月19日公開。佐野智樹の監督デビュー作品。原作は、東野圭吾の小説『変身』。
脳移植によって他人に人格を支配される青年の苦悩と、彼をひたむきに愛する恋人の絆を描くラブ・ストーリー。


(主なキャスト)
成瀬純一 ・・・・ 玉木宏
葉村恵 ・・・・ 蒼井優
橘直子 ・・・・ 佐田真由美
若生健一 ・・・・ 山下徹大
京極瞬介 ・・・・ 松田悟志
京極亮子 ・・・・ 釈由美子
堂元英隆 ・・・・ 北村和夫

 
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玉木宏が出演している作品ってことで観てみました。原作が東野圭吾の小説だったので、かなり期待して観たのですが、全体的に淡々とストーリーが流れてしまっている印象を受けました。

ストーリー的には、他人の脳に自分の脳が乗っ取られてしまうという奇抜な発想、一体どうなってしまうんだろう?という興味から最後まで映画は観ましたが、なんだろう・・・純一が、どんどん自分が変わってきてコントロールできずに苦悩している心理描写のシーンが足りなかったのか、なかなか感情移入して映画を観るというところまで到達できなかったのが残念でした。

純一の恋人・恵も、純一への一途な純真な愛を表現しているんだろうけれど、なんだか純一の気持ちを無視しているかのような言動が多かったりして、こちらもなかなか感情移入できない感じでした。

決して、玉木宏や蒼井優の演技が下手だってことじゃないんですよ。随所で、気持ちの伝わる演技ももちろんビシバシあったし、そのシーンの時だけピンポイントで感情移入できるって感じですね。決して、キャスティングが悪かったわけではないと思うんです。なんだろう・・・もうちょっと細かい描写(特に心理描写)があれば良かったのかな、と思います。

いろいろ調べてみたら、映画では原作のエピソードの一部がなくなっていたり、ストーリーも原作とは少し変えてあったりしているようです。いろんな方のレビューを読んでみても、原作を知っている方は、映画を観てすごいがっかりしてるみたいですねだから、この作品に限っては、原作の方がダントツ良いストーリーのようです。

とはいえ、映画のラスト数分は、涙させられました玉木宏と蒼井優の演技力が一番発揮されていました。

この小説『変身』は、以前にも何度か映画化の話があったようですが、全て流れているとのこと。監督は、この作品が初めての監督作品のようですが、いきなり難しい作品を手掛けてしまったという感じでしょうか。ということで、すごく原作が気になる!!是非、近いうちに原作を読んでみようと思っています。


私がすぐにでも読みたいこの作品の原作はこちら。
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映画 『恋愛寫眞』

2011/06/15
今日は、最近観た映画を紹介します。


死んだはずの彼女から、手紙が届いた。
消印は、ニューヨーク。


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恋愛寫眞 [DVD]緒川薫

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(ストーリー)
カメラマンの瀬川誠人(マコト)は、里中静流(シズル)と名乗っている。
・・・・・かつて、誠人には、静流という恋人がいた。これは、誠人と静流の物語だ。

ある日、カメラマンの誠人のもとに、別れた恋人・静流からエアメールが届く。
ニューヨークで死んだと言われていた彼女からなぜ手紙が?
3年前、2人は一緒に暮らしていた。誠人の影響で静流もカメラを持つようになった。
ふとした哀しいきっかけで別れてしまった2人だが、静流は、今でも忘れられないほど、誠人の心に印象を残していた。
誠人は彼女を探しにニューヨークへと旅立つ---。

広いニューヨーク。静流が送ってきた写真の中の風景だけを手掛かりに、誠人は歩き回る。
旅の途中、牧師のカシアス、静流の友達でダンサー志望のアヤに出会い、次第に静流の影に近づいていく。
しかし、行く手には、思いがけない真実が待っていた。
誠人と静流は再び会うことが出来るのか。誠人がかつて言えなかった言葉は、彼女に伝わるのだろうか・・・。

(以上、DVDの解説より抜粋しました)


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2003年6月14日公開。正式名称は『恋愛寫眞 Collage of our Life』。
『ケイゾク/映画』『トリック-劇場版-』などで異彩を放つ堤幸彦監督が贈る、ピュアな初恋物語。


(主なキャスト)

里中静流 ・・・・ 広末涼子
瀬川誠人 ・・・・ 松田龍平
アヤ ・・・・ 小池栄子
カシアス ・・・・ ドミニク・マーカス
白浜 ・・・・ 山崎樹範
みゆき ・・・・ 西山繭子
関口 ・・・・ 高橋一生
キャンパスで殴られるモテ男 ・・・・ 原田篤
医師 ・・・・ 佐藤二郎
市山教授 ・・・・ 江藤漢斉
コインランドリーの女 ・・・・ 岡本麗
社長 ・・・・ 大杉漣


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先月観た、映画『ただ、君を愛してる』(ブログ記事はこちら)の原作の基になった映画とのことなので、観てみました。(この映画を基に市川拓司が新たに本を書き下ろし、それを映画化したものが映画『ただ、君を愛してる』になります)

順番でいえば、こちらの作品を観てから『ただ、君を愛してる』を観れば良かったのかも、なんて思っていたのですが、登場人物の名前は同じでもストーリーは違っている部分も多く、別の映画を観ているような感覚で観させてもらいました。

『ただ、君を愛してる』の方を観てしまっているので、自然と作風の違いを比べつつ観ていたのですが、アナザー・ストーリーとしているだけあって、こちらはこちらのストーリー展開で十分楽しめる内容になっていて、よくまあ、同じ登場人物でこれだけアレンジして別作品を作れるもんだ!と感心してしまいました。

映画本編ですが、それは誠人がカメラのシャッターを切っているところから始まります。プロのカメラマンとなった誠人は、実名を伏せ、「里中静流」と名乗っていました。その理由はなぜなのか?今まで誰にも語ったことの無かったその理由を、誠人がアメリカ人の仕事関係者?に語って聞かせる内容で構成されています。なので、誠人(松田龍平)が英語で話す(といってもナレーション的な感じの)シーンが結構あるのですが、決して流暢とは言えない英語なもんで、聞き慣れるまでちょっと違和感がありました(日本語で字幕が出ます)。

大まかな展開は、『ただ、君を愛してる』と同じような感じになっていると思うのですが、なんていうかな、恋愛的要素はこちらの方が全然薄いですね。『ただ、君を~』の方で描いていなかった部分、例えば、誠人が静流の写真への嫉妬心を物に当たるなどで表現したりといったような、マイナスな感情表現がよりたくさん取り入れられていて、こちらの映画の方が登場人物の心情を細やかに描写している印象を受けました。なので、松田龍平が演じる「誠人」が、しっかりと映画の中のイメージに合っていたように思います。

広末涼子が演じる「里中静流」も、『ただ、君を~』での静流のイメージとは違っていて、大学の構内では、超有名人という設定なんです。恵比寿の高級マンションに住んでいるだとか、教授と不倫しているだとか、いろんな噂があるみたいで。なぜそういう噂が流れているのか?というところも映画の中で明かされてくるのですが、静流の隠されていたバックグラウンドを知ると、そこには物悲しい現実があったりするんです(病気、ではありません)。

『ただ、君を~』と大きく違うのは、誠人がニューヨークへ向かう前に、静流は死んだという噂を聞くところでしょうか。ところが、その死んだはずの静流から、NYで写真の個展を開くという手紙が届くわけです。誰が送ってきたのか?もしかして静流は生きている?抑えきれない想いを胸に、誠人は手紙と一緒に送られてきた写真1枚の場所を手掛かりに、1人でニューヨークへ向かうのです。

ニューヨークで出会う人達からの情報や手助けもあり、徐々に静流の辿った道筋が見えてくるわけですが・・・・この辺りの展開からがすごく興味深いというか、怖いというか、リアルな感じがあってドキドキさせられました。ニューヨークで静流とルームシェアしていた子がアヤ(小池栄子)なんですが、このアヤが途中から滑稽なまでに豹変します。

誠人と静流は、果たして出会えるのか?? 誠人と静流は大学生の時、「誠人がプロのカメラマンになるまで会わない」と約束して別れたのですが、誠人と静流が別れた後から現在までの足跡が、誠人の必死の捜索により徐々に繋がっていくわけです。結果、『ただ、君を~』とは違う意味で、涙させられることになります

監督は、『トリック』などの堤幸彦監督なので、ところどころに小ネタが出てきて、プッと笑わせてくれる場面もありますが、全体的にはまともなトーンだったように思います。「マヨヌードル」と「みかん」は、ちょっとしたキーポイントかな。静流の影がニューヨークのあちこちに見え隠れしていて、松田龍平と広末涼子の繊細な演技が際立っていたのが印象的でした。


劇中映像でコラージュされる静流と誠人が撮影した写真を多数収録したビジュアルで魅せるメイキング本はこちら!出演者インタビュー、スタッフ日記なども収録されているようです。
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映画 『真夏のオリオン』

2011/06/05
今日は、最近観た映画を紹介します。


『 きっと帰ると、オリオンの星に誓った。 』

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(ストーリー)
時は現代。
日本軍の潜水艦長だった祖父を持つ倉本いずみ(北川景子)のもとに、第二次世界大戦当時、米軍の駆逐艦長だった人物の孫娘から手紙が届く。その手紙には一枚の楽譜が添えられていた。それは、いずみの祖母・志津子が、船乗りたちが吉兆をもたらすと信じる真夏の空に輝くオリオン座に、祖父・倉本孝行への想いを託して書いた「真夏のオリオン」という曲だった。

日米が戦争状態にあった時代に、なぜこの楽譜が米軍人の手に渡ったのか、なぜ、60年以上に渡って保存されてきたのか。真実を知ろうと、いずみは祖父を知る唯一の生存者、鈴木(鈴木瑞穂)を訪ねる。

「私たちはみんな一生懸命だった。ただ、それだけです。でもあの夏、倉本艦長と共にした2週間を私は忘れたことはありません。」

鈴木は、64年前の夏、1945年8月の体験を語り始める---。


1945年 夏。第二次世界大戦末期の沖縄南東海域。
日本は、米海軍の燃料補給路を断つ目的により潜水艦部隊を配備していた。米海軍の侵攻を防ぐべく作戦に参加するイ-77の艦長、倉本(玉木宏)とイ-81の艦長、有沢(堂珍嘉邦)は海軍兵学校時代からの親友で、倉本と有沢の妹、志津子(北川景子・二役)とは互いに想いを寄せる仲だった。

日本軍の潜水艦部隊に立ち向かうのは、米軍駆逐艦パーシバル。艦長のマイク・スチュワート(ディビッド・ウィニング)は、日本軍の攻撃で弟を失っており、潜水艦撃沈に執念を燃やしていた。日本側の二重三重の防衛ラインを突破したパーシバルは、有沢のイ-88と対峙。有能な指揮官の有沢だったが、スチュワートの奇策に敗れてしまう。

イ-77は倉本の的確な指示のもと、米軍の輸送艦を撃沈する事に成功。だが、他の日本軍の潜水艦部隊とはすでに連絡が取れなくなり、潜水艦イ-77は、日本最後の砦となったことを知る。若き艦長、倉本とその部下たちは、知力と体力の限りを尽くして、一歩も引かずにパーシバルに立ち向かう。

楽譜がアメリカで保管されていた理由は? 真夏のオリオンが照らし出した戦いの結末とは?

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2009年6月13日公開。
池上司の「雷撃深度一九・五」を原作に、第二次大戦末期の日本潜水艦と米駆逐艦の壮絶な攻防戦、そして人間の絆を描くエンターテイメント超大作。


(主なキャスト)
倉本孝行(イ-77潜水艦艦長) ・・・・ 玉木宏
有沢志津子(有沢の妹)/倉本いずみ(倉本の孫、現代) ・・・・ 北川景子(二役)
有沢義彦(イ-81潜水艦艦長) ・・・・ 堂珍嘉邦
田村俊雄(イ-77水雷長) ・・・・ 益岡徹
中津弘(航海長) ・・・・ 吹越満
桑田伸作(機関長) ・・・・ 吉田栄作
坪田誠(軍医長) ・・・・ 平岡祐太
遠山肇(回天搭乗員) ・・・・ 黄川田将也
秋山吾朗(烹炊長) ・・・・ 鈴木拓(ドランクドラゴン)
鈴木勝海(水雷員) ・・・・ 太賀
森勇平(水雷員) ・・・・ 松尾光次
小島晋吉(水測員) ・・・・ 奥村知史
米海軍駆逐艦パーシバルマイク・スチュワート(艦長) ・・・・ デイビッド・ウィニング
現代鈴木勝海(現代) ・・・・ 鈴木瑞穂



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またまた、玉木宏主演の映画を観てしまいました今更ながら、結構映画に出てるんだな~って思いつつ、出演映画を探し出しては観ているところです。

本作品は、日本軍の潜水艦長だった倉本孝行を祖父に持つ倉本いずみ(北川景子)が、祖父を知る唯一の生存者、鈴木(鈴木瑞穂)を訪ねるシーンから始まります。鈴木が、当時の話をし始めてすぐ、いきなり当時の緊迫した戦闘場面のシーンが始まり、それがまたかなり緊迫した状況なものですから圧倒されてしまい、おぉっ!とビックリさせられました。

戦争の映画ですから、魚雷を撃ち込んだり、潜水艦が攻撃を受けてダメージを受けるシーンなど多々出てきますが、いずれも戦闘シーンが結構リアルで迫力もあり、重要な場面でもあったりするので必然的に見入ってしまいますね。映画の見どころでもあると思います。

映画のシーンのほとんどは、潜水艦セットの中に入りっきりで行われたとのことで、当然、撮影スタッフも潜水艦のセットの中に入っての撮影だったと思われ、潜水艦という限られた狭い空間の中での緊迫した空気が映像からも感じられました。閉所恐怖症の人にはちょっと観るに耐えないかも知れませんね。

映画のタイトルにもなっている「真夏のオリオン」とは、倉本(玉木宏)の恋人、志津子(北川景子・二役)が、お守りとして彼に手渡したオリジナルの楽譜のタイトルのこと。冬の星座であるオリオンが真夏に輝けば、それは船乗りにとって吉兆となるとのこと。その楽譜の下には、こんなメッセージが添えられているのです。

Oh Orione!
 Guida il mio amato!
 Che non possa sbagliare
 la strada di ritorno!


 (訳: オリオンよ、愛する人を導け 帰り道を見失わないように) 


志津子が倉本が無事に生きて帰ってくることを願っての言葉なのですが、これが劇中ではかなり重要な場面で出てきます。

イ-77の戦闘員はみんな若いんですよね。玉木宏が演じる倉本艦長も玉木宏の実年齢ぐらい(20代後半)の設定だと思うのですが、部下に指図する艦長の役にしては貫禄が足りないのでは?と思いつつ観ていたのですが、途中から気付かされるのです。倉本という人間の、素晴らしさに。倉本は、冷静沈着で人情に厚く、人間魚雷「回天」を一度も使わなかった実在の艦長をモデルにしているとのこと。

倉本はどんな窮地に陥っても声を張り上げたりしないんです。倉本の存在がこの緊迫した戦争という特異な状況下に置いても、「人としての心」を感じさせ、すごく良かったです。倉本演じる玉木宏の落ち着いた低音の声が、倉本という人間の声と違和感無く重なり、なるほど、これは玉木宏のキャスティングで正解だったんだなと感じさせてくれました。

「軍人は男らしく命令するものだと思ってました。でも緊迫した時ほどゆっくり話した方がミスが起こりにくいんだそうですね。ただ、鋭さが全然ないとベタッとしちゃう。バランスが難しかった」 とは、インタビュー時の玉木宏の言葉。倉本は、部下に威張り散らしたり、声を張り上げて指示することは無かったわけです。だから艦長としての貫禄よりも人間としての温かみを感じさせる演技をしていたわけなんですね。

倉本の親友である有沢艦長の役は、なんか見たことあるな~と思っていたら、ケミストリーの堂珍嘉邦だったんですね。この映画が映画初出演だったらしいのですが、とても初めての映画とは思えないぐらい自然な演技で、歌で食えなくなっても、役者として食っていけるんじゃないかってぐらい、演技が上手でした~。

倉本と有沢の印象的なシーンとしては、有沢が乗っていたイ-81潜水艦が米軍に攻撃されて海底へ沈んでしまい、それを助けようと最後に交信が出来た位置まで、倉本が乗るイ-77潜水艦がやってくるんですね。イ-81の姿は見えないのですが、かすかに聞こえる金属音・・・・モールス信号を確認するわけです。酸素量が減り、意識がもうろうとしながらモールス信号を打ち続ける有沢と、それに答えてモールス信号で返事をする倉本のシーンは、お互いの辛い心情が垣間見え、すごく印象深いシーンに仕上がっています。

このモールス信号で有沢から最後のメッセージを受け取った倉本は、強い思いを胸に敵艦に戦いを挑みます。とはいえ、敵艦に攻撃され、イ-77も相当なダメージを受けるわけですが・・・・。

時間と共に被害は拡大し、酸素残量が残り1時間となってしまったイ-77。人間魚雷「回天」での攻撃を志願する特攻隊員たちを倉本は説き伏せ、やがて最後の攻撃を決意するわけです。残された魚雷は1発だけ。攻撃のチャンスも1回だけ。倉本は、“真夏のオリオン”の楽譜を胸に、起死回生の策に挑むわけですが、このシーンもまたとても印象的です。

人間魚雷「回天」の特攻隊員に向かって倉本が言った、「おれたちは死ぬために戦ってるんじゃない。生きるために戦ってるんだ」 という言葉がすごく心に残りました。戦争映画は何本か観たことがありますが、ほとんどの戦争映画が戦死することを名誉として、自ら死を志願したりする場面や描写が多い中、この映画では「生きること」を選んでおり、自らを犠牲にして戦おうとする姿勢に対して「(命が)もったいない」と表現しています。こういうセリフから、当時の人間も現代の人間も、同じ気持ちを持った人間であることを感じさせてくれ、今までの戦争映画とは少し違うベクトルを持ちあわせた映画だなという印象を受けました。その後のラストに向けても、敵対している相手も同じ人間なんだと思わせてくれます

そうそう、おまけとして。映画の序盤のシーンですが、もしかして「のだめカンタービレ」の千秋先輩を意識しました?というようなセリフが、倉本(玉木宏)のセリフで2回ほど出てきて、思わずニヤニヤしてしまいました。それがどういうセリフなのかは、観てからお楽しみと言うことで

この映画は2009年6月に公開されたのですが、同年7月には 「MW-ムウ-」、同年12月 には「のだめカンタービレ 最終楽章 前編」が公開されており、もしかしたら、映画の撮影を掛け持ちしていた可能性大ですよね。玉木宏にとってこの年の作品は、役者として磨きが掛かった年の作品なのでは?と思います。ちなみに、玉木宏の体重ですが、「真夏のオリオン」の撮影時はなんと56kgぐらいだったそうです。 確か「MW-ムウ-」のインタビューの時、体重を7キロも絞って役作りしたと語っていたようですので、「真夏のオリオン」の撮影時からの流れで体重を絞ったのかなと思います。戦時中の役とはいえ、身長180cmで56kgまで痩せるとは、スゴイですよね。

原作本はこちらになります。
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そしてこちらが、映画のストーリーに沿った内容の本になります。
真夏のオリオン[文庫] (小学館文庫)
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